男子スピードスケートに世代交代の波!?

新旧エースがトリノで直接対決清水、加藤のワンツーなるか?

2006.01.26 THU

年々、実力をアップさせてきた日本のスピードスケート界の歴史は、ライバルの歴史でもある。黒岩敏幸と宮部行範、清水宏保と堀井 学、岡崎朋美と島崎京子…。彼らが国内外で激しく争うことでレベルもアップ、五輪でのメダル獲得を実現してきたといえる。

今回のトリノ五輪でも、スプリント種目で注目のライバル対決が実現することになる。4回目の五輪となるベテラン清水宏保と、昨年11月のW杯初戦で清水の持つ世界記録を更新した新鋭・加藤条治だ。164cm・60kgと清水同様、恵まれた体形とは言い難い加藤だが、コーナーでの絶対的な速さが持ち味。コーナーに適した独特の足裏を持ち、ショートトラックで鍛えた技が生かされている。たとえスタートで出遅れても、巧みなコーナーワークで後半逆転というスリリングな滑りも魅力のひとつだ。

対する清水は、腰を大きく落として外側へ蹴り出すロケットスタートで世界のトップに君臨してきた。その分、腰に負担がかかり低迷の原因となってきたが、昨年3月の世界距離別選手権で加藤に次ぐ2位に入り復活。4度目の五輪出場が内定した。

ベテランと新鋭、スタート勝負と後半勝負。ことごとく対照的な2人のライバル対決となったが、加藤が優勝、清水が5位という全日本スプリント500mの結果を見る限り加藤が一歩リード。今季に入ってから順位が上がらない清水は、再び深い低迷の谷に落ち込んでしまっている。その清水が現在取り組んでいるのが、皮肉なことに加藤が得意としているコーナーリング。ロケットスタートの威力が衰えたわけではないのだが、コーナーに磨きをかけることでさらなるタイムの向上を狙っているわけだ。合同合宿でも好調さをアピールするなど心身ともに充実してきた加藤に対し、清水は今ひとつ表情も冴えない。しかし、長野五輪では直前でスラップスケート採用を公にし、見事な適応力で優勝。今回も意外な隠し球で、加藤とのワンツーフィニッシュもあるかもしれない。

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト