プロ野球キャンプインでちょっと気になる

プロの投手がよく口にする「肩ができる」ってどんなこと?

2006.02.02 THU

今年もプロ野球のキャンプが始まった。1カ月に及ぶ期間の大きな目的は、もちろん長いシーズンを乗り切るための体作り。なかでも投手陣からよく聞こえてくるのが「肩」について。「○○までには肩を作っていきたい」「まだ肩ができてこないので…」という“アレ”だ。しかし、野球ファンの中にも、「肩を作るってそんなに大変なことなの?」と感じている人も多いのではないか。そこでオフにはプロ選手の指導も行っているパーソナルトレーナーの奥村幸治氏に聞いてみた。奥村氏はかつてオリックスでイチローの専属打撃投手を務め「イチローの恋人」といわれた元“投手”でもあった人だ。

「まず、オフが明けてボールを投げると、とにかく肩が回らないんです。だから自主トレから少しずつボールを投げながら、肩の可動域を広げていく必要がある。まして普段の生活の中に腕を肩のラインより上に上げたり、回すシーンはほとんどありませんから、余計オフに1カ月も休めば、肩周辺の筋肉も硬くなるんです」

スムーズに肩が回り出すまでにまず時間がかかるというわけだ。次に本格的なピッチングへ入ると、多くの投手は数を投げることで肩を仕上げていく。特に先発投手の場合など投げ込まないと肩のスタミナがつかないという考えからだ。ただ、近年は逆に投げ込みの数を抑え、その分ウエートで補える部分は補いながら肩を作る投手も増えてきた。「肩は消耗品」という考えからくる、いわゆるアメリカ式だ。

「どちらの調整法にもプラス、マイナスありますけど、肩だけのことをいえば日本スタイルの投げ込みは勧められません。ただ、多くを投げることでフォームのバランスが整ったり、リリースの繊細な感覚が磨かれていくことも確か」(奥村氏)

こうなると「肩を作る」ために「投げる」という単純な話とも違ってくるが、だからこそより調整にも慎重になる――。「肩が…」「肩が…」という投手陣の気持ち、少しは伝わっただろうか?

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