R25世代トップレスラーの一大決心

新日本の若きエース中邑真輔が無期限の海外修行に出た理由

2006.04.13 THU

現在のプロレス界で次代のエースとして注目を浴びるのが、新日本プロレスの中邑真輔(26歳)だ。弱冠23歳で新日の最高峰IWGPヘビー級王者に輝き、総合格闘技でもK‐1戦士たちを撃破してきた。人気と実力を兼ね備えた希有な存在が中邑なのである。ところが、そんな彼が先月、突如無期限の海外修行へと旅立った。その裏事情とはプロレス人気の復興にある。ここ最近、人気面では他の格闘技に押され気味のプロレス界。そろそろ起死回生の狼煙を上げたいなか、中邑を海外で鍛え上げようという戦略だ。「プロレスとは、究極的にはお客さんを喜ばせるために試合をするんです。選手本人が勝ちたいがために試合をする他の格闘技とは、そこが大きく違う点。そんなプロレスで重要なのが得意技。それもお客さんが納得する自分の代名詞となる技なんですよ」(『週刊ゴング』元編集長・金沢克彦氏)

つまり、中邑の海外修行の目的は、得意技獲得のようだ。

ところがこれが難しい。というのも観客が沸く時って、本人の意図とは別の時が多いんです。例えば、天龍源一郎というプロレスを体現するベテラン選手の得意技は、グーパンチ。ただ殴るだけなんです。でも、なぜ観客が沸くかといえば、昔、期待をかけていた若手選手が、いつまでもうだつが上がらないのに業を煮やし、チョップをやって、これじゃあ足りねえとばかりに顔面を殴ったら、残酷だけどウケたと。それで代名詞になっちゃったんです。大切なのは技の意味づけと説得力なんです」(同氏)

技の効き目じゃなくて説得力が大事?

「ま、それがプロレスの特殊性かもしれない。でも、普通の仕事と比べたら全然特殊じゃない。先輩を尊重しないで独りよがりの行動に出たら、迷惑するのは会社とお客さん。要は他人にどう見られているかを知るための経験値が重要なんです」(同氏)

他人が納得する“得意技探しの旅”。中邑の修行は、なんだか他人事ではない気がしてくるわけである。

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト