大学野球界の大連覇記録がストップ

プロ注目右腕・岸孝之が東北福祉大の35連覇を阻止

2006.06.22 THU

“大魔神”佐々木主浩(元横浜)や“アニキ”金本知憲(阪神)、斎藤 隆(ドジャース)に矢野輝弘(阪神)。さて、彼らに共通する点はなんでしょう? それは全員、大学野球界の強豪・東北福祉大の野球部出身であること。東北福祉大は1980年代よりメキメキ頭角を現し、91年に全日本大学野球選手権で優勝。毎年のようにプロ野球選手を輩出し、所属する仙台六大学リーグで圧倒的な実力を発揮。昨秋には足かけ17年、34連覇という驚愕の連覇記録も達成している。

ところが今春、この記録がついにストップ。野球関係者の間で大きな話題となった。優勝は“万年2位”的存在だった東北学院大。ただし、これまでは万年2位とはいっても全国から逸材が集まる東北福祉大に比べると、戦力差は歴然だった。では、なぜ今春、東北福祉大を破ることができたのか? それは何よりエース・岸 孝之がいたからである。

岸は野球では無名の名取北高出身。甲子園の出場経験もない。しかし、監督に素質を見込まれて入学した東北学院大で才能が開花。MAX151km/hを記録する好投手に成長した。東北福祉大との大一番には、岸を見るために日米13球団約40人のスカウトが集結したほどである。
「理想的なフォームで、ボールにキレがある。春のオープン戦ではレベルの高い東都大学リーグ一部の東洋大を、ほぼストレートのみという投球で抑え込んだほど」(『野球小僧』編集部・菊地高弘氏)
岸の体はまだまだ細い。変化球も3種あるが「効果的な使い方をつかめていない」(岸)と投球術は発展途上。リーグ戦後、全国デビューとなった全日本大学野球選手権では緊張で自分の投球ができず、初戦で敗退するなど経験不足は否めない。しかし、それは逆に伸びしろも十分あるという証し。すでに今秋のドラフトで希望枠行使を検討している球団もある。偉大な記録をストップさせたドラフト候補の成長に注目したい。

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト