2006FIFAワールドカップファイナル

ジダン、有終の美を飾れず…凱歌はPK戦を制したイタリアに

2006.07.13 THU


ドラマチックな幕切れだった。決勝戦では史上2度目となるPK戦は、イタリアに凱歌が上がった。フランス撃破は実に28年ぶり、さらにPK戦を制しての勝利は初めてである。

イタリアの優勝は正当性に富む。3人のDFも含めて10人が得点者リストに名を連ねたのは、カテナチオ(イタリア語で鍵をかけるの意味)のイメージを覆した。鋭いサイドアタックで試合の主導権を握り、特定の個人に依存しないチームの性格は、21世紀のモダンサッカーに合致する。もちろん伝統の守備力は健在で、PKとオウンゴールによる今大会わずか2失点は見事だ。

フランスはメンタルの重要性を再認識させた。ジダンに有終の美を飾らせたいというモチベーションは、グループリーグでつまずきかけたチームを決勝まで到達させた。

ジダンのプレーも出色だった。「短期の大会なら年齢は関係ない」というドメネク監督の言葉どおり、大会中に34歳になったとは思えない体のキレをキープした。それだけに、決勝戦の退場は残念だった。ときに感情のコントロールを失う唯一の弱点を、現役最後の試合で露呈するとは…。

開催国の意地を見せたドイツは、試合ごとに強さを増していった。地元の大声援があったとはいえ、3位入賞は驚きをもたらしたといっていい。

『負の驚き』はブラジルとアルゼンチンの敗退だ。ブラジルは「コンディションの失敗」(パレイラ監督)が足かせとなり、アルゼンチンはピークを迎えるのが早すぎた。南米2強の敗退は、1カ月の長丁場を乗り切る難しさを物語っている。

アジア勢は日本を含む4カ国がグループリーグで姿を消した。次回予選からアジアに加わるオーストラリアの16強入りは、日本戦の勝利がきっかけだけに複雑というしかない。世界相手には組織で対抗するのが日本サッカーの方向性だったが、今大会では個人のレベルの差が敗因となった。新監督にすべてを委ねず、Jリーグから選手を鍛えていかなければならない。

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