ヒデが残してくれたものは――。

中田英寿引退をR25世代はどう受け止めたのか?

2006.07.20 THU


中田英寿選手の現役引退――。彼が29歳という年齢で下した決断に、R25世代の多くは大きな衝撃を受けた。各人が今後の生き方を考える一つのきっかけとなったともいえるだろう。

引退表明から一夜明けた7月4日、R25式モバイルでは「中田英寿引退について」緊急アンケートを実施。結果は「残念に思う」と「潔い」に大きく二分された。編集部にも「まだ伝えられること、伝えなきゃならないことがあるはず」「最後に“さすが中田”といえる姿を見せてほしかった」「人生の目的のために、区切りをつけて動いていくのは実にヒデらしい」「正直、もったいない」などのコメントが読者から多数寄せられている。

中田英寿がプロサッカー選手の道を歩み始めてから約11年。この間に僕らは彼の成長に驚き、世界と戦う姿に興奮した。96年マイアミの奇跡、97年ジョホールバルの歓喜、98年W杯初出場と日本を世界の舞台へ導くと、単身セリエAへ挑戦。デビュー戦でいきなり2ゴールを挙げレギュラーに定着。01年にはローマの優勝に貢献した。「日本人が世界でどこまで通用するのか」という大きな期待が高まり、サッカーの本場で奮闘する姿から多くの勇気をもらった。そういった僕らの勝手な要求も中田英寿は当然のように感じ取り、責任を負った。ハートを強く持ち、挑戦をためらわない。目的のために全力を傾け、逆境でも決してあきらめず、次を考え、最後の最後まで奮闘した。プロとして、日本人として誇りを持って戦う姿に僕らは胸を熱くした。

しかし彼本人は感じていたのだろう。己の限界を、世界の壁の高さを。世界中のNAKATAの声援に喜びを感じながらも、サッカーをプレーする楽しさより耐え難い重圧の方が大きくなっていることを。

今回の中田英寿の決断を残念に思う人も多いだろう。しかしそれよりも今は、11年を全力で走り続けた同世代の偉人に、僕らこそ伝えるべきではないだろうか。

心の底から“ありがとう”と。

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