テニス・全米オープンの見どころ

男子テニスを牽引するフェデラーとナダルの2強

2006.08.24 THU

テニス界には過去に何度も「2強時代」があった。少し前なら、サンプラスvsアガシ。日本でテニスブームが起きた80年代には、ボルグとマッケンローが王位を争った。2強時代が来るとテニス界は盛り上がる。テニスファンはライバル物語が大好きなのだ。今、テニス界は久しぶりに2強時代を迎えようとしている。04年2月からランキング1位の座を守るロジャー・フェデラー(スイス)を、スペインの勇者ラファエル・ナダルが猛追しているのだ。

25歳のフェデラーは、史上最強の呼び声も高いテニス界の王者。今季はウィンブルドンで4連覇を達成。4大大会では去年のウィンブルドン以来、常に決勝に進出している。そのフェデラーを全仏オープンの決勝で破ったのが、20歳の若武者ナダルだ。4大大会では全仏での2勝(05、06年)があるだけだが、今季はすでにツアー優勝が5回。フェデラーとの直接対決では通算6勝2敗と圧倒している。

われわれが2強時代の訪れを痛感したのはウィンブルドン。フェデラーの決勝進出は順当だったが、その相手は芝コートを苦手としていたナダルだった。全仏に続く、メジャー大会決勝での対戦。全仏は球足が遅く、よく跳ねる赤土のクレーコート。一方、ウィンブルドンの芝は極端に球足が速い。コートの性質がまったく違う全仏とウィンブルドンで、決勝が同じ顔ぶれというのは、プロツアーでは初の出来事だった。それくらい両者の実力は抜けているのだ。

優等生タイプで精密機械のようなフェデラーと、野性的でガッツむき出しのナダルはキャラクターも好対照。ライバル物語の材料はいくらでもある。記者会見ではお互いを意識した発言も増えてきた。8月末には今年最後の4大大会、全米オープンが開幕する。技術とスピードのフェデラーか、スピンボールの球威でナダルか。今季限りでの引退を表明したアガシなどライバルは多いが、決勝ではもう一度、2強の対決が見られるはずだ。 

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト