U-17アジア選手権を12年振りに制覇!

日本が年代別大会の好成績をA代表で反映できない理由

2006.10.19 THU

9月に行われた17歳以下アジア選手権で、日本は12年ぶりの優勝を飾った。同時に、来年の世界大会の出場権を獲得している。

ところで、こんな疑問をお持ちの方がいるかもしれない。U‐17やU‐20ではアジアやアフリカの国が上位に進出するのに、年齢制限のないW杯はどうして南米と欧州の優位が崩れないのか、と。クラブレベルでは欧州への重要な輸出国となっているアフリカ勢にしても、90年大会のカメルーンと02年大会のセネガルのベスト8が最高である。日本も99年のU‐20世界選手権で準優勝したが、当時のメンバーが中心となったドイツW杯では無残に散ってしまった。

理由は大会にかける熱量の違いにある。

一般的に欧州や南米では、若年層のカテゴリーで最強チームを作る意識が薄い。16歳の成長株は17歳以下ではなく20歳以下のチームへ、19歳の好素材はフル代表といったぐあいに、同世代のリーダー的存在は〈飛び級〉で上の世代へ吸い上げられていくのである。

また、10代後半で注目される欧州や南米の選手は、早々にヨーロッパのクラブへ買われることが少なくない。そこでは年代別の大会ではなく所属クラブでの活動が優先され、代表監督も地域予選や本大会に無理には招集しない。クラブで経験を積むことでフル代表へ近づいてくれる方が、国としての利益は大きいという考えからである。

23歳以下の五輪では、最初から出場を辞退する国もある。欧州では21歳以下の欧州選手権が五輪予選を兼ねているが、イギリスが4つの独立した協会として各種大会に参加している関係で、イングランドやスコットランドは予選を突破しても五輪に出場できない。それでも英国4協会に、合同チームを作る気配はない。五輪に出られない現状に、特別な不満がないからである。世代別の世界大会で得る経験には、もちろん十分な価値がある。ただ、「使えそうな選手はフル代表へ上げる」というのが、欧州や南米の価値観なのである。

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