大規模犯罪組織のことじゃないんだ

ディープ引退で話題になる“シンジケート”って何?

2006.11.16 THU



写真提供/Panoramic/AFLO
日本競馬史に残る名馬・ディープインパクト。凱旋門賞挑戦、突然の引退発表、薬物疑惑と、内容・真偽はともかく事あるごとにスターらしく世を騒がせている。もちろん、引退発表後、種牡馬(繁殖用のオス馬)入りに際して組まれた51億円という破格のシンジケートもそのひとつ…って、そういえばシンジケートっていったい何?

そもそもシンジケートとは製品販売や有価証券の引き受けなどを複数企業によって行う組織を指す言葉。それが、いつしか大規模な犯罪集団をも意味するようになった。競馬におけるシンジケートは、意味合い的に(当たり前だが)前者に近い。簡単に説明すると、所有希望者が多い人気の種牡馬を、希望者同士が購入価格を出し合い共同所有する組織のこと。その権利は株式で分割。基本単位は主に60口だ。ディープインパクトの場合、1株8500万円で60口=51億円というシンジケートである。

シンジケートの会員になれば、基本的に解散するまで毎年1頭の牝馬に種付けする権利が得られる。さらに人気の種牡馬は、会員以外からも種付けの希望が殺到する。そこで、会員以外の希望者に余勢株(余勢種付け)といわれる種付けが行われる。この際、シンジケート会員は超過分の種付け料が分配されるのだ。一回の種付け料は初年度の場合、1株の4分の1~5分の1前後が相場。なかなかの額である。人気種牡馬のシンジケート会員になれば、子の誕生~活躍を待たずとも収入が入ってくる可能性が高い。現役時代に好成績を残したサラブレッドは、次代の名馬を生む種牡馬として期待される。言い換えれば、まさに将来の大金を稼ぐ「種」なのだ。

ただし、名馬の子が必ずしも優秀とは限らない。高い金を払ってシンジケート会員になったのに大損、という場合もある。血統がよくても馬は走ってみなければわからない。果たしてディープインパクトの子たちは、額面通りの働きをするか。これも競馬の楽しみのひとつだ。


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