Jリーグだけじゃない…

日本球界とブラジルとの知られざる関係とは?

2008.06.12 THU

北京五輪・女子ソフトボール代表の染谷美佳(デンソー)と東京ヤクルトスワローズの松元ユウイチというふたりの選手をご存じだろうか。彼らには、共通項がある。その答えはブラジル出身だ。

野球に関しては発展途上段階のブラジルだが、実は、ブラジルの球界と日本の球界との間には、密接な関係がある。ブラジルに野球を持ち込んだのは米国だが、根づかせて発展させたのは、今から100年前に日本からこの地に渡った移民やその子孫たちなのだ。

日本が高度成長期にあった1960年代には日系企業のチームも生まれ、この国の野球熱を高めたという。2000年には現地法人であるヤクルト商工の援助で「野球アカデミー」が設立され、野球やソフトボールの人材育成にも大きく貢献している。同アカデミーからは日本の高校や大学に続々と野球留学生が迎えられていて、05年に甲子園でベスト4に残った山形・羽黒高校で活躍した留学生選手3人も、ここの出身だった。

ところで、このブラジルからの野球留学生たちは身体能力に優れているだけでなく、ハングリー精神や礼儀正しさもハンパじゃなく、精神面でもチームを向上させる効果をもたらすといわれている。

「日本に来られるのはアカデミーで野球を学ぶ40人強の中から1人くらい。必然的に、他人より早く起きて練習するような、強い精神や志を持っている選手が選ばれることになります」とは、ブラジル野球・ソフトボール連盟 日本事務局長の曽川博さん。ブラジルでは活躍の場が限られていることもあって、プロを目指す日系の若者の多くは、日本での活躍を夢見ているという。

日本の野球が地球の反対側にあるブラジルに根づき、今度はそれが日系人の手で逆輸入されて、日本の球界の発展に一役買う。パワーと精神力に長けたブラジル出身の選手が日本の野球をさらに面白くしてくれることに期待したい。


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