日本人メジャーリーガーの草分けが引退

引退した野茂英雄が次に選ぶ道とは?

2008.08.28 THU



写真提供/AFLO
開拓者は、やはり引き際も、ひと味違った。「悔いが残る」。日本人メジャーリーガー、実質のパイオニアである野茂英雄が引退に際して残した言葉に、多くの人が感嘆した。

日米通算201勝、メジャーリーグで2度のノーヒットノーラン。実績だけ考えれば「完全燃焼した」と言っても、誰も責めはしないはずだ。いや、200勝達成後の解雇から復活を目指して苦闘したこの3年弱の間、いつ引退しても、ファンは拍手を送っただろう。しかし野茂は、最後までチャレンジャーのまま現役を終えた。寂しいニュースであることは確かだが、同じ引退でも、前のめりに倒れた野茂の姿に奮い立たされた人は多かったはずだ。引退で涙を誘う選手は多いが、人々の心を鼓舞させる選手は少ない。

では、野茂の「次なる挑戦」は何か?「NOMOベースボールクラブ」など、常に野球界を憂い、「選手が野球を続ける場」を設けるなど、普通の野球選手とはひと味違う行動をとってきた野茂である。安易に解説者や指導者の道を選ぶ可能性は低いように思える。むしろリーグや球団の経営、または日米、いや世界の野球界の架け橋になるような活動の方が野茂には似合う。

だが、肝心の本人は引退表明以降、口を閉ざしたままだ。気になるのは、野茂の引退コメントが「まだまだやりたい気持ちは強い。しかし、お客さんに見せるプレーができないし、獲ってくれる球団もない」という主旨だったこと。ロジャー・クレメンス(元アストロズ他)のように、メジャーリーガーには引退を撤回した例もある。もし、万が一、野茂が「やはり、もう一度投げたい」とでも考えているのなら―。たとえば再び日本で、それも地方の独立リーグで、豊富な経験を生かし、経営に関わりながらプレーするなんてどうだろう。夢を追う若者たち、かつての自分のようなチャレンジャーたちの目標、模範として再びマウンドに登る野茂。もし、そんな姿が見られたら最高だと思う。


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