プロスポーツは幕引きもシビア!

一流選手への功労金?「引退試合」の意外な仕組み

2008.11.13 THU



写真提供/時事通信
スポーツ選手が現役を退く記念として行われる引退試合。じつは、競技ごとに開催の基準や仕組みなどが異なるという。

たとえば、サッカーニュースサイト「サポティスタ」代表の岡田康宏さんは言う。

「Jリーグの場合、オフィシャルの引退試合はJリーグや所属クラブが主催します。公式戦とは別に行われ、その収益金は原則として選手個人が受領。これは、リーグ活性化に貢献したことへの功労金という側面もあるはずです」(岡田氏)

ちなみに、開催基準は「通算500試合以上出場」か「特に活躍した選手」。具体的にはJリーグ主催で引退試合を行ったのが福田正博、北澤豪、澤登正朗らで、クラブ主催で行ったのがラモス瑠偉、井原正巳。昨年引退を表明し、来年2月に引退試合を行う予定の現京都サンガFCコーチ・秋田豊を加えても、たったの9人である。

一方、野球はどうかというと、江夏豊や西本聖はファンや関係者主導で公式戦とは別に引退試合を行ったが、こうしたケースは非常にまれ。最後に出場する試合や翌シーズンのオープン戦を引退試合に充てる場合がほとんどだ。

また、一風変わっているのが相撲の世界。『激震!大相撲ヤミの真相』(ゴマ文庫)などの著書があるスポーツライターの荒井太郎氏は「原則として関取を30場所以上務めた力士だけが、自身の引退相撲興行を国技館で開催できます」という。

「多くは、東京場所千秋楽の翌週末の土日に行うため、権利を持った力士が多いときは開催の順番待ちになることも。なお、この興行ではチケット販売から館内の弁当の手配まですべてを引退力士や後援会などが行い、協会は原則的にノータッチです」(荒井氏)

オフィシャルの引退試合を開催してもらえる選手はほんの一握り。彼らが生きてきた厳しいプロスポーツの世界同様、その幕引きもなかなかにシビアだという現実を知りました。


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