プロ選手経験がない敏腕監督

大分トリニータ躍進の立役者シャムスカ監督の手腕とは?

2008.12.11 THU



写真提供/杉本哲大/アフロスポーツ
11月1日に開催されたナビスコカップで、九州勢として初のタイトルを獲得した大分トリニータ。今季はリーグ戦も上位につけ、優勝を争った。

大分は、2003年のJ1昇格後、数年は下位の常連だった。ところが、05年半ばにブラジル人のペリクレス・シャムスカが監督になると、またたく間にチームは躍進。ジャイアントキリング(大物食い)を繰り返し、カップ戦で優勝するまでに成長したのだ。そこで、気になるのは同監督の手腕。

「シャムスカは、相手を徹底的に分析して試合に臨むタイプです。また選手の才能を見極めて若手を抜擢していく才があります。スタッフからの人望も厚く、リーダーとしての資質を満たしていますね」(サッカージャーナリストの木村元彦氏)

実は彼には、プロ選手としての経験はない。体育大学卒業後、すぐに指導者の道へ進んだ、プロサッカークラブの監督としては稀なケースである。しかし、率いたクラブの多くで若手を育て、ベテランを再生し、好成績をあげてきた。その実績から、理論・情熱・気配りといった「名将」の要素が備わっていると評価され、日本代表監督に推す声も出てきた。では、トルシエやジーコ、オシムといった歴代外国人日本代表監督でいえば、どんなタイプなのか?

「シャムスカはシャムスカ型です。大分では、堅守速攻をベースに、相手にあわせて戦術を変えるシステムを採用しているので、戦術的にはどの監督のタイプにもあてはまりません。人格的には、しいていえば求心力のあったオシムに近いと思います。トルシエは管理主義でしたし、ジーコは放任主義でしたから。ただ、43歳と年齢が若いこともあり、選手と一線を画していたオシムより、監督と選手の距離は近いでしょう」(木村氏)

今後の課題は、オリジナルの型を堅守速攻の土台の上にどう積み上げ、次世代につなげるかだと、木村氏は語る。シャムスカ監督がそのハードルを乗り越えるか注目である。


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