プロアマ通算74連勝を誇る逸材

天才ボクサー「粟生隆寛」の異例の世界“即再戦”に注目!

2009.03.05 THU



写真提供/中西祐介/アフロスポーツ
3月12日、東京・後楽園ホールでWBC世界フェザー級タイトルマッチが行われる。挑むのは、帝拳ジムの若きエース、粟生隆寛(24歳)。受けて立つチャンピオンは、メキシコの古豪オスカー・ラリオスだ。

この両者は昨年10月にも対戦している。粟生は4Rに痛烈なダウンを奪うなど優位に試合を進めたが、追撃しきれずに後半失速。12Rをフルに戦った。判定は2対1(ジャッジ3人のうち2人がラリオスを、1人が粟生を支持)と割れ、粟生のタイトル奪取はならなかったが、客観的な評価も大きく割れた。タイトルマッチは原則として、より多くの世界ランカーに挑戦の機会を与えるため、すぐに同じカードの再戦を組むことは禁じられている。しかし、粟生勝利を支持する見方も多かったことや、WBC会長から再戦を促す「鶴の一声」もかかったことで、今回の「即・再挑戦」が実現したのだ。

千葉・習志野高校出身の粟生は、国体や高校総体など史上初の「高校6冠」の実績を引っさげて2003年にプロデビュー。その後もプロアマ通算74連勝と勝ち続け、着実に階段を上って迎えた大舞台だったが、予想以上のたくましさと同時に詰めの甘さも見せた。文字通りわずかの差で、手にしかけたベルトをつかみそこねた。今回は、初戦でのミスを繰り返さずに勝利を狙いたいところだが、相手も勝ちはしたものの内容に不満を感じ、「今度こそ」と思っている点は同じ。実際に戦って感じた、互いの長所と短所をどう突きあうか。前回同様、また序盤で優位に立つ展開になれば粟生の勝機は高まるが、逆になったときどうなるかという不安もある。それでも粟生の若さと勢いが勝り、めでたく戴冠となる可能性が高いと見るが、果たして。

ちなみにこの日は、粟生が慕うWBC世界バンタム級チャンピオンの長谷川穂積(真正)も、地元神戸で8度目の防衛戦に臨む。連続KO防衛中の安定王者と競演する「変則ダブルヘッダー」は、TVでも二元中継される予定だ。


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