週末おでかけレシピ

第12回 “夏フェス”って、何が楽しいの?

2009.07.03 FRI

週末おでかけレシピ


写真提供/FRF事務局 (C)宇宙大使☆スター  日本最大級の野外フェス『FUJI ROCK FESTIVAL』の昨年の様子。キャンプサイトにはズラリとテントが! 本多さんいわく、「これだけテントがあると自分のものがどれかわからなくなってしまうことがあるので、いかにテントを目立たせるかが大事です! マーカーなどを持っていって、個性的なテントに仕上げてください」とのこと

そこまで音楽&ライブ好きってワケじゃないけど…それでも夏フェスは楽しめるの?



夏祭りや花火大会など、なにかと野外でのイベントが多いこの時期。そんな数あるイベントのなかでも、音楽ファンにとってこの季節の風物詩となっているのが夏フェス。野外に設けられた大規模な会場で、国内外から集まった様々なアーティストのライブが一日中、もしくは何日間も繰り広げられる音楽イベントです。筆者自身も毎年気にはなっているのですが、「人生はロックだ!音楽だ!」と、そこまで音楽好きってワケでもないため、どうも足踏みしてしまうんですよね。夏フェスって、音楽にぞっこんな人でなくても楽しめるものなの?

「夏フェスの楽しみ方はいろいろあるので、十分に楽しめると思いますよ」

と、のっけから心強いコメントをくれたのは、夏フェス特集を数多く行っている雑誌『b*p』を制作している『BE-PAL』編集部の本多知己さん。具体的にどんな楽しみ方があるのですか?

「僕も夏フェスにはよく足を運ぶのですが、どちらかというと音楽よりはキャンプを楽しみに行ってるような感覚なんですよ。『フジロック』みたいに同じ会場で連日行われる野外フェスでは、テントブースが用意されているので、そこでテントを張って、キャンプを楽しむってのはかなりおすすめですよ。周りにいる人たちも、普通のキャンプ場にいる人たちとは雰囲気が違って、家族連れよりも若者が多くて。しかも、皆目的が同じだから、自然と仲良くなれるんですよね。なので、現地で知り合った人たちとご飯を一緒に食べたり、お酒飲んだりってのもいいものですよ。もちろんフェスなので、ステージからの生演奏が聴こえてきて、それをBGMに楽しめるわけですし」
写真提供/FRF事務局(C)Kosuke Osawa こちらは屋台が並ぶエリア「OASIS」。他にもフジロックには、世界各国の料理が食べられる「World Restaurant」など飲食ブースが多数点在している。ちなみに今年は7月24日、25日、26日の3日間、新潟県南魚沼郡湯沢町苗場スキー場で開催。詳しくはhttp://www.fujirockfestival.com/
アウトドア好きなら、まずは大いに楽しめるってことですね。でも、キャンプはちょっと苦手って人には?

「食事も夏フェスの楽しみのひとつだと思います。ほとんどのフェスは、場内に屋台ブースがあって、そこで世界各国の料理が楽しめるんです。スリランカやネパールなどの一風変わった料理も食べられますよ。僕はかなりのカレー好きなので(笑)、カレーの屋台をいろいろ巡って、ご当地カレーとか様々なカレーを食べ歩くのが定番です。あと、マイ箸やTシャツ、石鹸などが作れるワークショップもたくさんあるので、オリジナルグッズ作りに挑戦するのもおもしろいと思います。作ったものは思い出として持ち帰れますしね」

実は意外なイベントブースが充実しているんですね。ライブ会場っていうよりは、お祭りみたいな雰囲気?

「そうですね、場内はずっとお祭り騒ぎって感じです。しかも広いから、思い思いに過ごせる。音楽を聴きたくなったらステージ前に行けばいいし、疲れたら昼寝すればいいし、喉が渇いたらビール飲めばいいし(笑)。その開放感とか、自由でユルい感じが最大の魅力かもしれませんね。だって普段、そういう機会ってめったにないじゃないですか? 大自然に囲まれて、昼間っからビールをプハァー!って。なんか、頭の中がどんどんカラッぽになっていく感覚なんですけど、年に一度くらいそういう日があってもいいじゃないですか。ただ、フェス会場のほとんどは、昼間暑く、夜寒いと、寒暖の差が激しいので、暑さ&寒さ対策はしっかりと行ってください。日よけの帽子と保温性の高い上着、そして雨に備えたレインコート、この3つは最低限必要だと思います」

確かに、頭がからっぽになるような日は年に一度くらい欲しいっす! 夏フェスって「夏だー! フェスだー! 音楽だー!」みたいな、この時期を心待ちにし、血眼になってステージや会場に殺到する人々がほとんどかと勝手に思っていたのですが、そうではなく、思うがままに夏のユルい一日を楽しむことができるイベントなんですね。

今年はフェスで、夏の思い出作りをしてみるってのもアリかも。
今回、私が訪れた『頂 日本平音楽祭2009』の入り口側から見た光景(本当は写真に収まり切らないくらいただっ広いんですが…)。奥の中央に見える黒いステージがBLUE STAGE。会場内すべてが見渡せるほどの規模だったので、迷子になることも、歩き疲れることもなく、初心者にはちょうどよかったです

富士山と清水港を望む静岡県の日本平でひと足お先に夏フェスを体験!



音楽ファンにはお馴染みの夏フェス。そんな夏フェスは、音楽&ライブ好きでなくても楽しむことができるのか? 夏フェス特集を数多く行っている雑誌『b*p』を制作している『BE-PAL』編集部の本多知己さんの話によると、「夏フェスは音楽だけでなく、いろいろな楽しみ方や魅力がある」とのことだけど。それってホント?

百聞は一見にしかず! ということで、みなさんに夏フェスの実態(といっても数ある夏フェスのほんの一部ですが)を伝えるべく、ひと足お先に行ってきちゃいました!

このたび、私が足を運んだのは、6月6日、7日に静岡県静岡市の日本平ホテル野外庭園で開催された『頂(いただき) 日本平音楽祭2009』。会場となった日本平ホテル野外庭園は、標高308mにある丘陵地で、目の前に富士山と清水港が広がる絶景スポット。その美しさは、日本観光地百選コンクールの、平原の部第一位に選ばれたほどなんです。

JR東静岡駅からシャトルバスに乗って、午前11時ごろ、会場に到着。受付で入場の手続きを済ませ、会場に向かっていくと。「あれ? ここフェス会場っすよね?」と、いきなり予想外の光景が目に飛び込んできました! 青々とした芝生に覆われた丘陵で、お客さんたちがタコ揚げをしたり、バトミントンしたり、寝そべったり。もちろん、ステージではすでに演奏が始まっており、音楽目当ての人たちはステージ前でリズムにノリノリなんですが、それと同じ、もしくはそれを上回る数の人たちが自由気ままに自然とたわむれている! なんだか、キャンプ場に遊びに来た感じです。

と、身構えていた緊張が一気にほぐれた私は、「まずは、昼ビールっしょ!」と、屋台が並ぶ飲食店ブースに向かうことに。ジャマイカ料理やトルコ料理、なかには静岡名物の黒はんぺんを売る屋台などもあり、屋台飯だけでもかなり楽しめそうな様子。ビールを購入し、BLUE STAGE、GREEN STAGE、Tribal Stageの3ステージすべてが見渡せるあたりまで丘陵を登り、芝生にゴロリ。芝生に寝そべったのなんて何年ぶりだろう、なんて思いながら芝生の温もりを肌で感じつつ、ビールをちびちび。GREEN STAGEからは、ゆるやかなギターサウンドが聴こえてきて、より開放感を際立たせてくれます。

ゆるゆるしながらタイムテーブルをチェックしてみると、次は私のお目当てのバンド、曽我部恵一BANDがBLUE STAGEに上がるようなので、いそいそとステージ前へ。ステージ前のお客さんたちがダイブとかしていたらどうしようと思っていたのですが、やはりピースフルな野外フェス! そんなお客さんはおらず、心地良くリズムに身を委ねている様子。
こちらはBLUE STAGE側から見た会場の写真。奥に軒を連ねる白いテントがワークショップや屋台が並ぶショップブース。小さな子どもを連れた若い夫婦も多くて、「次、ジャズトロ(Jazztronik)だよ!」なんて言ってるお子さんがいたのにはびっくりです…
曽我部恵一BANDのライブを楽しんだあとは、ワークショップや雑貨店などが並ぶショップブースへ。ハンドメイドの衣類や雑貨が並ぶお店を見て回ったり、エコバッグやキャンドル作りをしているワークショップを覗いたり。出店している方々もとても気さくで、いろいろと話しかけてくれるので、2時間以上もそのあたりでブラブラ。

ちょいと小腹が空いたので、串に刺さった黒はんぺんとビールを購入し、再び芝生へ。「空は青いし、空気はきれいだし、ビールはおいしいし、音楽は心地いいし夏フェスばんざーい!」なんて思いつつ大の字になって寝そべっていたら、ついウトウト。気付いたときには日が傾きかけていました。

夕暮れ時になると、ゆるめのレゲエやジャズテイストのスローな楽曲が増えはじめたため、お客さんたちもまったりモードに入っているのかしら? と、場内を見渡してみると。午前中より盛り上がっているではないか! ステージ前にはより多くのお客さんが集結してるし、芝生ではヨガや大縄跳びを大人数ではじめた人たちも。一日中、同じ会場で同じ空気感を味わっていたせいか、一体感が生まれている感じ。辺りが暗くなりはじめたころ、場内の中央にあるキャンドルツリーに、お客さんたちが持ち寄ったキャンドルが灯されはじめ、幻想的な雰囲気のなか、残り2組のアーティストのステージとともにフェスは終幕を迎えました。

人生初の夏フェスを体験した私。毎年夏フェスに出かけていく人々の気持ちがよーくわかりました! 夏の晴れ渡る空が広がり、緑一面に覆われた大自然のなか、生演奏をBGMに自由をとことん満喫できる。この、普段味わうことのできない開放感は、一度経験したらやみつきになってしまうと思います。もちろん、フェスならではのお祭り感や、目的を共有する者同士に生まれる独特の一体感も。

「ユルさを思う存分味わえること。これが、夏フェスの最大の魅力だと思いますよ。お酒を飲んだり、自然を満喫したり、音楽を聴いたり、ってストレス発散法が詰まっている場所ですしね」

と、『BE-PAL』編集部の本多知己さんがおっしゃっていたけど、確かにストレスなんてぶっ飛びます! 帰宅後は心地良い疲れとともに眠ることができました。音楽と自然と夏の暑さが組み合わさることによって生み出される、この開放感と心地良さ。みなさんも、この夏こそ味わってみては? 音楽は好きな方なんですけどね。
どうも、屋外よりは屋内で聴く音楽が好きなタイプでして。
なので、毎年、夏の終わりに開催されるレイヴイベント『WIRE』には
何度か足を運んだことがあるのですが、
今回のような野外でのフェスは初めて!

いやぁ、やっぱ屋外だけあって、かーなーりっ開放的でした。
また、このちょっと汗ばんじゃう感じもいいんですよね。
夏、楽しんじゃってるぜー!って気分になって。

ちなみに、今回お話を伺った『BE-PAL』編集部の本多知己さんの
この夏イチオシのフェスは、広島県と愛媛県のちょうど中間地点にある
瀬戸田サンセットビーチで開催される
「FESTA de RAMA」(8月8日、9日)ですって。
離島の海岸で行われるので、かなり気持ちいいそう。

と、半年にわたって様々なおでかけスポットや休日の楽しみ方を
紹介してきたわけですが、
今回をもって「週末おでかけレシピ」は終了です。
振り返ってみると、お酒を飲んでいることが異様に多いような(笑)。
そこで、今度は食にまつわる連載を
みなさまにお届けしようと思っております。
これからもよろしくお願いします!

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