恋愛に効く! 男女の心理大辞典 第260回

「逆玉」が心理に及ぼす悪影響

2015.12.21 MON

恋愛に効く! 男女の心理大辞典


夫よりも妻の方が稼ぎの多い逆玉夫婦は、ED(夫)や不眠(妻)を招きやすいことが判明した (写真提供/hinooto / PIXTA)
パートナーに求める条件というのは人それぞれだが、女性の社会進出が進んで久しい昨今、「妻には家庭に入ってほしい」と望む人は必ずしも多数派ではなくなった。とりわけ生活費のかさむ都心部では、経済的な事情もありそうだ。

むしろ、裕福な家のお嬢さんや、自分よりも収入の高い女性をゲットする、いわゆる「逆玉」を望む声だって少なくない。

「たしかに世帯としての収入が多ければ、経済的には安泰でしょう。でも、そうした逆格差のある結婚は、夫の側にも妻の側にも心理的な悪影響を及ぼす恐れがあるので、あまりおすすめできません」

そう語るのは、心理学者の内藤誼人先生だ。いったいどうしてだろう?

「心理学の世界では、男性よりも女性の方が収入の高い夫婦には、そうでない夫婦よりも高いストレスがかかることがわかっているんです。いくら経済的に安定していても、それが必ずしも豊かで幸せな夫婦生活に直結するとはかぎらないんですよ」

内藤先生によれば、それは次のような調査で裏付けられているのだという。

「米ワシントン大学の心理学者ラマー・ピアス氏が、デンマークの国勢調査から興味深いデータを確認しているんです。ピアス氏はデンマーク国民400万人を対象に、夫婦双方の収入と健康をチェックしました。ここでは、夫よりも妻の方の収入が高い夫婦を、それ以外の夫婦と比較して分析しています。その結果、妻の方が稼いでいる夫婦はそうでない夫婦に比べ、夫がEDを患い、妻は不眠を患う傾向が、有意に高いことが判明したのです」

これはいずれも、典型的な心因性ストレスによるものだと内藤先生は補足する。

「男性はやはり、女性よりも自分が上に立ちたい本能がありますし、社会的にも大黒柱であるという通念があります。それが逆転することは、たとえ無意識であっても心理的な負荷となりますし、妻は妻で夫に対する気遣いが負担となっていることをこのデータは示しています」

社会的な通念が変わればこの心理的な負荷も減るのだろうけれど、今のところはまだ「男がお金を稼ぐもの」というのがメジャーなよう。お金のことばかり考えて相手を選ぶのは、やっぱりあまりいい結果につながらないようだ。
(友清 哲)

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