橋下知事の大阪「都」構想はなぜ?

そもそも「都」「道」「府」「県」ってどんな違いがあるの?

2010.03.18 THU



写真提供/時事通信社
橋下大阪府知事が提言した『大阪都構想』が話題になっている。大阪府と大阪市を解体して大阪「都」に再編しよう、との話だが、そもそも都道府県の権限に違いがあるのか? 立教大学でコミュニティ政策を教える原田晃樹准教授に話を聞いた。

「最大の違いは“特別区”の存在。いわゆる東京23区のことで、都だけに認められています。また、広域的に対応すべきとされる上下水道や消防、都区の財源配分など一定の権限を区ではなく都が握っており、これらも府県と異なる点です」

仮に23区が政令指定都市クラスの権限を持ち、各々の都合で行政を行うと、都の行政と重複したり相反する可能性がある。首都という性質上、そうした問題を避けるために特別区を設置しているわけだ。つまり橋下府知事は、政令指定都市の大阪市を特別区にすることで東京都のように府の権限を増やし、広域行政投資や府と市による二重行政の解消などを考えているようだ。

都が特別であることはわかったが、そもそも道府県の名称が違うのはなぜなのだろうか。いっそのこと、すべてが県なら分かりやすいのに。国士舘大学で日本近代史を教える勝田政治教授に話を聞くと「もともとは、府県から始まり、都や道はあとからできたもの」とのこと。

「明治元年に府藩県制が敷かれました。府は旧幕領地で江戸や京都、大阪、神奈川、長崎など9府。県は朝敵藩の没収地などで22県。それ以外は大名領として藩が残っていました。そして、版籍奉還後に蝦夷地を北海道と改称し日本に編入。廃藩置県を経て、明治末には1道3府43県となりました」

その後、昭和18年には戦時体制の強化策で、東京府と35区からなる東京市が統合。二重行政を解消し首都行政の一元化を行ったのだという。

二重行政の解消や行政の一元化などは、今の大阪府の狙いと似ている感じも…。都の成り立ちを知れば、大阪都構想も少し分かりやすくなるかもしれない。
(笹林 司)


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