世の中の「要するに」をクイズで学ぶ

マンションは今が買い時!? でも…

2010.03.18 THU

経済学ドリル


【問1】全国の家賃相場と東京の家賃相場は?

A 全国5万8935円 東京9万394円
B 全国4万8935円 東京8万394円
C 全国3万8935円 東京7万394円

(注)延べ面積が30~49平方メートルの民間借家物件の場合 ※総務省「土地・住宅統計調査」(09年)のデータ

【解説】住宅市場が低迷しています。供給過剰でマンション価格が下落しているため、これからマイホームを購入しようと考えるR25世代にとっては買いやすい時期といえます。一方、R25世代の半数以上が居住する貸家はどうでしょうか。貸家も入居者が減っているため家賃が下落傾向にあり、これから入居するにはいいタイミングかもしれません。ただし、価格以外の要因を考えると、R25世代がマイホームを購入したり、ワンランク上の貸家に入居するといった行動に出るためのハードルは高いでしょう。現在は、マンション価格や貸家の家賃が下落するスピードよりも、サラリーマンの収入がダウンするスピードの方が速くなっているからです。R25世代では生活費に占める住居費が1割を超えるなど住居関係の負担が大きく、雇用・所得環境が大幅に改善しない限り、住宅需要の拡大は難しいと考えられます。

【問2】R25世代(25~34歳)の消費支出(≒生活費)に占める住居費の割合はどれぐらい?

A 8.3%(住居費は月2万1257円) B 12.3%(住居費は月3万1459円)
C 17.3%(住居費は月4万4307円)

※総務省「家計調査」(09年)のデータ、2人以上のサラリーマン世帯の割合

[正解] 問1:A 問2:B


門倉貴史 かどくら・たかし 慶應義塾大学経済学部卒業後、金融機関のシンクタンクで主任研究員などを歴任。現在、BRICs経済研究所代表。専門は日米経済、BRICs経済、地下経済など。著書に『「夜のオンナ」の経済白書』(角川書店)、『世界を席捲するインドのDNA』(角川SSC新書)など多数

鳩山政権の住宅購入促進政策の効果やいかに?



09年の新設住宅着工戸数は前年比27・9%減の78万8410戸で、80万戸の大台を割り込みました。住宅不況が深刻化するなか、鳩山政権は、住宅版の「エコポイント」制度導入、住宅ローン金利の引き下げ、贈与税の非課税枠の拡大などによって、国民の住宅購入意欲を高めようとしています。一般に、マイホームを購入すると、多くの家庭はそのタイミングで家具や家電、自動車などの高額商品を買いそろえます。住宅購入が消費の拡大にも寄与するので、政府は、住宅購入を促進しようとしているのです。
しかし、こうした住宅購入促進策がどれ程効果を発揮するかは不透明です。まず、雇用・所得環境が改善していないので、多くの人は住宅ローンを組んでマイホームを購入することを躊躇しています。また、住宅価格は下落していますが、現在の日本は「資産デフレ」(土地などの資産価格が持続的に下落すること)に近い状況になっているので、これから先さらに住宅価格が下がる可能性があります。多くの人が、これからも住宅価格は下がると予想すれば、住宅購入を先送りすることになるでしょう。
一方、日本のお隣の中国では住宅市場が活況を呈しています。とくに今年の5月から上海万博が開催される上海市ではマンションなどの住宅価格が高騰しています。一部には居住する目的ではなく、投機的な目的でマンションを購入する人も出てくるようになりました。日本と中国で住宅市場が対照的になっているのは、人口の要因も多分に影響していると考えられます。中国では、人口が増えているうえ、内陸部から沿岸の都市部にたくさんの人たちが流入するようになっているので、住宅の新規需要が旺盛になっています。逆に、日本では人口が減少しているので、すでにマイホームを取得している高齢層のリフォーム需要はあっても、若い世代を中心とした新規の住宅需要がなかなか伸びないのです。

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