世の中の「要するに」をクイズで学ぶ

日本にやってくるニセモノ商品の8割は…

2010.04.15 THU

経済学ドリル


【問1】税関で輸入差し止めとなったニセモノ
商品の数は?(09年)

A 54万4022点 B 84万4022点 C 104万4022点

【解説】日本は「ブランド消費天国」といわれていますが、一見華やかに見えるブランド市場の裏ではたくさんのニセモノ商品が出回っています。一昔前はニセブランド商品の多くは韓国で作られていましたが、現在は人件費の安い中国で作られています。財務省の統計によると、09年に全国各地の空港や貿易港でニセブランド品と判定され、もしくはその疑いがあって輸入差し止めになった事件は2万1893件にも上りました。日本に持ち込まれるニセモノ商品で多いのはブランドのハンドバッグ類で、09年は輸入差し止めになった事件の55.1%がバッグ類で占められました。税関で相当数のニセブランド品が押収されていますが、人力に頼った税関での検査には限界があります。本物と区別がつかないほど精巧に作られたニセモノは水際でも食い止められず、国内に流れ込んできてしまうのです。私の推計では、日本に入ってくるニセブランド商品は、年間約522億円にも上ります。

【問2】輸入差し止めとなったニセモノ商品で
中国から来たのはどれぐらい?(09年)

A 全体の30.2%(ニセモノの数は31万5295点)
B 全体の50.2%(ニセモノの数は52万4099点)
C 全体の81.2%(ニセモノの数は84万7650点)

[正解] 問1:C 問2:C


門倉貴史 かどくら・たかし 慶應義塾大学経済学部卒業後、金融機関のシンクタンクで主任研究員などを歴任。現在、BRICs経済研究所代表。専門は日米経済、BRICs経済、地下経済など。著書に『「夜のオンナ」の経済白書』(角川書店)、『世界を席捲するインドのDNA』(角川SSC新書)など多数

並行輸入と代理店ルートは何が違う?



海外の高級ブランド品が消費者の手に渡るまでには、2つの流通経路があります。ひとつは「代理店ルート」で、海外ブランドから商品の取り扱いを行う権利を取得した代理店など正規の業者が、ブランドの直営工場や直営売店からオリジナル商品を直接輸入するものです。もう一つは、「並行輸入」と呼ばれるルートで、海外ブランドから商品の取り扱いを行う権利を取得していない業者が、独自に海外の代理店や空港の免税店などでブランド品を買いつけてくるものです。消費者が「代理店ルート」ではなく「並行輸入」のルートでブランド品を購入する場合のメリットとしては、(1)日本で販売されない海外限定販売のブランド品を購入できる、(2)仕入れ時の為替レートの変動により、「代理店ルート」に比べて安い価格で購入できる場合がある、などが挙げられます。
しかし、「並行輸入」では、ニセモノをつかまされるリスクがあるので要注意です。並行輸入業者に資格制度はないので、誰でも自由に並行輸入ができます。このため一部の悪徳業者は、わざと海外からニセモノを安く買いつけてきて、国内でオリジナルと偽ってニセモノを販売しています。買いつけた商品がニセモノであれば、通常は日本の税関の検査でひっかかるでしょう。しかし、税関ではマン・パワーの問題もあってすべての商品を細かくチェックできないので、税関を通りぬけてしまうニセモノが出てきます。また税関のチェックを免れるために、輸入の段階ではノーブランドとみせかけ、日本国内に入ってからブランド品にする手口もあります。たとえば、ある業者は、ルイ・ヴィトンやシャネルのニセモノ・バッグを、海外からブランドのマークと本体を別々に運び込み、日本国内で組み立て作業を行っていました。やはり、100%の確率でニセモノを排除したいのであれば、多少高いとはいえブランド直営店で買うのが安心でしょう。

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