菅総理で支持率V字回復だけど…

参院選前におさらいしたい 民主党政権8カ月の“実績”は?

2010.06.17 THU



写真提供/時事通信社
歴史的な政権交代からわずか8カ月、鳩山さんが退陣して菅さんが新しい首相になった。思えばここ数カ月、“政治とカネ”とか基地問題をめぐる迷走ばかりがクローズアップされた民主党政権だが、実際のところ、どんなことをやってきたのか。通常国会では何が決まったのか。参院選も近いだけに、民主党の実績のことも知っておきたいと思うのだ。

じつは、ネガティブなことばかりいわれていた鳩山政権だが、昨年の衆院選で約束したマニフェストにはすでに達成した政策も少なくない。毎日新聞の調査によると、公約した政策のうち、20%が達成され、着手した政策は85%。たとえば「子ども手当」「高校授業料無償化」「農家への戸別所得補償」などがそうで、こうした公約が盛り込まれた10年度予算が3月末に成立し、一部はもう実施されている。普天間基地の県外移設やガソリン税の暫定税率の廃止など守れなかった約束もあるが、鳩山さんも、いちおうは公約にそって頑張っていたといえるわけだ。また、前政権が作った補正予算を事業仕分けによって検証し、見込みからかなり少なくなったものの、2・9兆円を削減。予算編成を透明化して税金のムダ使いをなくすという取り組みもみせたりした。

もっとも、10年度予算をみると、ムダをなくして財政再建を進めるどころか、その予算規模も借金(国債)も過去最大。そのうえ公共事業を18%削減する一方、地方交付税が昨年より1・1兆円も増えたりと、新たな「バラマキ」っぽい政策が目立つのも事実。しかも、日本経済を立て直す成長戦略のようなものは見当たらない。鳩山政権がエコノミストたちから辛口評価されていたのはそのへんにも理由があったのである。

そのためか、菅さんは首相就任以降、財政再建と経済成長の両立を強調し、自民党なども参院選の公約では成長戦略を重視する姿勢をみせている。たしかに、財政再建と経済成長というのは世界各国が抱える問題。鳩山政権が残したこの課題が、今後の政治のテーマとなるのかもしれない。
(押尾銅山)


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