オトコとオンナの法律講座

第6回 恋人のメール盗み読みは犯罪?

2010.07.13 TUE

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ケータイメールの盗み読みは犯罪にはなりませんし、1度や2度ならプライバシー権侵害の程度も低いと考えられています。でも、あんまりしつこく繰り返せば損害賠償を請求されても文句はいえません イラスト/清野とおる

刑法上は罪にならないが、民法上は損害賠償義務が発生?



たとえば、デートの最中に恋人が「あ、ちょっとゴメンね」とかいいながら携帯電話を取り出し、楽しそうにメールを打ちはじめたとします。いったい誰にどんなメールを送っているのか、気になりますよね。ぼくなんかは彼女を信じて不問にしたいと思う反面、メールの内容を確認して安心したい…のだけれど、逆に浮気の証拠でも見つけてしまったら…なんてぐるぐる考えを巡らせてムダに気疲れするタイプなんですが、仮に恋人のメールを盗み見たら、何らかの罪に問われるのでしょうか?

法律事務所オーセンスの元榮太一郎弁護士によれば「刑法上、持ち主の承諾なく携帯電話のメールや履歴を見る行為を処罰する法律はありません。よって犯罪とはなりませんが、プライバシー権を侵害したとして、民法上の損害賠償義務を負う可能性はあります」とのこと。

もっとも、プライバシー権の侵害といっても程度問題で、たとえば恋人がトイレに行ってる隙にこっそり読むくらいでは侵害の度合いは低いと考えられ、しつこく盗み見を繰り返すなど悪質なケースでなければ損害賠償を請求するのは難しいそうです。では、ただ「見る」だけでなく、メールの内容を書き換えたり消去したりする行為に関してはどうでしょう? この場合は、私文書等毀棄罪(刑法259条)や器物損壊罪(刑法261条)になるか否かが問題となるそうですが、前者の対象は「権利又は義務に関する他人の文書又は電磁的記録」(たとえば銀行のオンラインシステムにおける預金データなど)に限られ、後者については、データという「情報」は器物損壊の対象にはならないため、いずれも犯罪は成立しないそうです。ただし、刑法上はおとがめナシでも、やはり民法上はプライバシー権の侵害になり得るのだとか。

ちなみに、上記の器物損壊罪に関連して、しばしば「大事にしてたプラモデルを彼女に勝手に捨てられた」みたいな嘆きを聞くことがありますが、こんなふうに他人の所有物を同意なく処分するのは立派な器物損壊罪だそうです。もうひとつ、似たケースに「オンラインゲームにハマりすぎて、怒った彼女にデータを消された」なんてのもあります。こちらは、対象がデータであるため器物損壊罪には問われないものの、他人のIDやパスワードを用いてログインしているわけですから、不正アクセス禁止法に抵触する可能性があるそうです。 あなたが経験した恋愛トラブルを法的に診断します! 下記のボタンから投稿ください。

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