オトコとオンナの法律講座

第7回 口約束でも“婚約”になるの?

2010.07.20 TUE

オトコとオンナの法律講座


いくら婚約は口約束で成立するといっても、司法の場では、真剣にお互いの意思を確かめ合ったということを客観的に証明できなければ、婚約として認められません イラスト/清野とおる

法的に保護されるためには客観的に証明できるものが必要



「結婚しよう」
「うん、いいわよ」

なんて会話が恋人同士で交わされたとします。実は、こんな口約束でも「婚約」になります。婚約とは、将来結婚するという男女間の合意のことであり、書面を取り交わすといった特定の様式を必要としません。でも、こんなにハードルが低いと、トラブルも絶えないのでは?

法律事務所オーセンスの元榮太一郎弁護士によれば「確かに口頭で合意するだけでも婚約は成立しますが、実際には、特に婚約破棄みたいな事態になると、そのカップルが婚約していたと客観的に証明できるものが必要になります。具体的には、婚約指輪や結納品ですね」とのこと。あるいは、明確な証拠はなくても、

・お互いの両親に紹介済み
・長期間同棲していた
・「このふたりは婚約しています」的な第三者の証言

といった間接的な事実の積み重ねで証明することも可能だそうです。この連載では「ただの恋人同士は法律上保護される関係ではない」とたびたびお伝えしてきましたが、婚約すれば「ただの恋人同士」ではなくなります。ゆえに、そのラインを越えているか否かは厳しくチェックされるんですね。 では、どのように「法律上保護される」のかというと、ただの恋人同士であれば浮気をしても法的にはなんら問題ありませんでしたが、婚約すれば浮気は損害賠償の対象になるそうです。また、婚約は「将来結婚する」という契約ですから、正当な理由なく破棄することもできません。その「正当な理由」とは、

・浮気をした(信頼関係がボロボロ)
・多額の借金があった(結婚生活が経済的に困難)
・まったく相容れない思想の持ち主だった(宗教上の対立など)
・性的不能者になってしまった

などで、簡単にいうと「結婚しても絶対うまくいかないだろ」という状況ですね。もちろん、正当な理由なき婚約破棄も損害賠償の対象になります。そのとき、たとえば結婚して一緒に住むことを見越してふたりでマンションを買っていたりしたら、自分が支払ったお金は取り戻せるそうです。

以上をまとめると、婚約は口約束だけでも成立するけれど、法的に保護されるには第三者にもそれとわかる証拠が必要になる、ということ。逆にいえば、「証拠」を残してしまったら、ほんの出来心が高くつくかもしれないってことですね。 あなたが経験した恋愛トラブルを法的に診断します! 下記のボタンから投稿ください。

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