小誌調査では賛成44%vs.反対56%

各種調査で「賛成」は少数派! 「休暇分散化」案が不評のワケ

2010.11.18 THU



写真提供/時事通信社
「需要の平準化を通じた旅行コストの低減や観光産業の生産性の向上・雇用の安定化等様々な効果をもたらす」ことを目的に、検討が進められている“休暇分散化”案。要するに、大型連休の日程を地域ごとにズラせば、観光地は客の奪い合いが減り、客側は混雑も少なく、従来よりも安く観光が楽しめる、というアイデアなのだが…。

「休日がズレると、他県の友人や親族と会いにくくなる」「取引先が全国にわたる会社では、業務に支障が出る可能性がある」など、発表当初より国民の反応がヨロシクないことは、すでに報じられているとおり。しかし、本誌が25~34歳の独身男性を対象に行った調査では、ほかの調査結果よりもかなり多い約44%が休暇分散化に対し前向きな回答をしており、実現を期待する人も決して少なくはない。先月には有識者を集めた「休暇改革国民会議」が開催されるなど、活発に検討が行われている休暇分散化。しかし、会議に参加したNPO団体「サービスグラント」の嵯峨生馬氏によると、休暇分散化の提案にはこんな背景もあるという。

「関係者の話を聞いてみると、休暇分散化の実現よりも、今回の案をきっかけに、日本の休暇問題を改めて考えてほしい、という意図があるようにも見受けられました」

そもそも、休暇が取りにくい日本の労働環境をなんとかすべき、という意思が国側にもあるというわけだ。本誌の調査結果も、分散化でまとまった休暇が取れれば…という希望が反映されているのかもしれない。

「また、今回の休暇分散化案の背景には、都市部に集中している人と金の流れを地方に分散させたい、という意図もあるのではないでしょうか。であれば、現在打ち出されている単純な地域分け以外に、より効果的な分散化の方法があるのでは?」

もはや観光という観点だけでは語れない休暇分散化案。アイデアにはまだ課題が多そうだが、労働環境や地域格差など日本の諸問題を考えるきっかけになった、とすれば意義のある提案なのかも。
(石井敏郎)


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