「大国」は他にもあるのに…

65歳以上だけで1億人以上!中国はなぜ人口が多いの?

2010.12.16 THU



写真提供/アフロ
いまや日本を抜いて世界第2位の経済大国といわれる中国。その経済成長を支えているのが約13億人の人口だが、でも、なんであんなに人口が多いのか。単純に国土の面積だけでいえば、ロシアは中国以上に広いし、米国も広い。にもかかわらず、中国の人口は世界の約2割を占め、米国より10億人も多いのだ。

じつは、中国で人口が爆発的に増えたのは、歴史的にみておもに2つの時代に集中している。たとえば、まず清王朝中期の人口爆発。当時の清では、1720年代初めに1億人を突破したころから急激な人口の増加が始まり、その後の100年間で約4倍、4億人近くまで激増したという。そして、もうひとつが1949年の中華人民共和国の建国から始まった毛沢東の「産めよ増やせよ政策」。これは「人口は多ければ多いほど国の武器になる」という人口資本説に基づくもので、60年代前半に第一次ベビーブームを迎えるなど、やはり人口が急増。この政策は30年近くにわたって続けられ、その後の「ひとりっ子政策」へとつながっていくのだ。

それにしても、なぜそんなに増えたのか。中国研究者の加藤徹・明治大学法学部教授の『貝と羊の中国人』によると、そこには血のつながった子孫を残さないことは先祖に対する最大の不幸とする儒教思想の影響もあるという。童話『ヘンゼルとグレーテル』にもあるように、たとえば欧州では「捨て子」によって子どもの数を減らし、江戸時代の日本も「間引き」などの乱暴な方法によって結果的に人口増加が抑制されてきた。その一方、中国では儒教の影響もあって人口はあまり抑制されることなく増え、いつの時代も行き着くところまで行ってしまったのだという。しかも、人口の多くを占める農村では子どもは貴重な労働力だったりする。

もっとも、「ひとりっ子政策」によって、80年代以降は人口増加率も減少。次は高齢化社会という問題に直面するわけだが、その65歳以上の高齢者がじつに1億人以上。日本の人口とほとんど変わらないのだから、ある意味すごい国なのだ。
(押尾銅山)


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