STOP身近な軽犯罪!

第6回 自宅で騒ぐと静穏妨害の罪?

2010.12.28 TUE

STOP身近な軽犯罪!


家飲み会の話し声や楽器の演奏など、近所に配慮してボリュームを絞っているつもりでも、眠っている人からするとけっこうな騒音になることも。特に男性の声の低音は響き渡ります 撮影/熊林組

宴会シーズンの浮かれすぎにはご注意!



相変わらず不景気が続くこのご時世、また年末年始は家に人が集まりやすいことから、いきおい「鍋パーティー」や「家飲み会」の回数も増えますよね。でもそこで気を付けたいのは騒音。そんなに騒いでいるつもりはなくても、宴も深夜まで続けば音楽や歓声は思いのほか近隣に響き渡っていたりするもの。ドアをノックする音を不審に思いつつ扉を開けてみたら警察官が立っていて、騒ぎをたしなめられた、なんて経験のある方もいらっしゃるのでは?

「苦情が出ていなければ問題はないのですが、警察官の注意を聞かずに、騒いだり、楽器やラジオ・テレビなどの音を異常に大きく出して近所に迷惑をかけていると、軽犯罪法第1条14号の『静穏妨害の罪』に問われる場合があります」

そう解説いただいたのは、「軽犯罪チェッカー」「社内いじめチェッカー」などのサービスを提供している弁護士ドットコムモバイルの山本尚宏さん。そんな法律があるんですね。では、条文をチェックしてみましょうか。

“十四 公務員の制止をきかずに、人声、楽器、ラジオなどの音を異常に大きく出して静穏を害し近隣に迷惑をかけた者”

普通の人ならいきなり警察官が来て「静かにしてください」と言われた時点で大人しくなりますよね。でも、それが久しぶりの仲間が集まってついつい飲み過ぎて酔いがまわっている場合だと、警察官の注意でしばらくは大人しくしていても、また騒ぎ出してしまうかもしれません。 「もっともこの条文は家で発生する事例だけではなく、店舗の営業や街頭での演説、ライブパフォーマンスなども含みます」

では、お花見などで夜遅くまでどんちゃん騒ぎしたり、深夜の住宅街に自動車で友達や彼女と話し込むあまりカーステレオをガンガンかけたままアイドリングしっぱなしなんて、ビジネスマンでもありうるシーンも気を付けなければいけませんね。でもそんなことを言い始めたら、犬の吠える声や家族のケンカも、聞きたくない人からすれば静穏妨害では?

「この法律ではあくまで近隣の日常生活の平穏を乱すほどの、異常に大きい音を対象にしているので、一般的に認められるような生活音では問題になりません。家での宴会の場合も、一般的に人々が起きて活動している時間帯なら生活音として認められるかもしれませんが、それが寝静まった時間帯まで続けば静穏妨害にあたる騒音になる可能性があります」

なるほど。ちなみにこの「静穏妨害の罪」で逮捕された事例を探してみたところ、100ホンを超す音を出す街宣車や、テープレコーダーからの音を拡声器に通し約2km離れた地域にまで届く放送を行った人など、迷惑レベルがかなり高い事例ばかりが見つかりました。さすがに家飲みやアイドリング程度の騒ぎでは逮捕までいたらないようです。しかし、ご近所迷惑にあたることには間違いありませんので、社会人の最低限のマナーとして深夜の騒音には気を付けたいものですね。 6回にわたってお送りしてきた「STOP! 身近な軽犯罪」もこれにておしまい。みなさんのご意見・ご感想をお待ちしております

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