4/10(日)投開票を前におさらい

首相も大統領も及ばない!? 都知事の権限は超強力

2011.04.07 THU



画像提供/時事通信社
震災の影響で延期される地方選も続出するなか、東京都知事選が4月10日に投開票を迎える。毎度のことながら、今回の都知事選もいろんな顔ぶれが立候補しているが、都知事とはどういう権限を持つのか。その権力は「米大統領や日本の首相より上」ともいわれているが、実際はどうなのか。

中央大学経済学部・佐々木信夫教授の『都知事』(中公新書)によれば、12兆円の財政規模を持ち、全有権者の1割から直接選ばれる都知事は、その権限や政治的影響力という意味でも、ひとつの国のリーダーに匹敵するのだという。たしかに、予算総額12兆円といえばノルウェーの年間国家予算とほとんど同じで、ほかの県の10倍の規模。また米大統領と同じように有権者から直接選挙で選ばれ、その地位も4年間は安泰。毎年のように交代しているどこかの国の首相と違い、長期的に政策を考え、実行することもできるというわけだ。

しかも、都知事はいろんな面で裁量権が大きく、強いリーダーシップを発揮しやすい。たとえば、米大統領には予算や法案の提出権はなく、議会の解散権もないが、都知事はこれを全部持っていて、議会より優位な立場にある。また、日本の内閣は大臣の全員一致で政策を決めることになっているが、都知事はひとりで決めることができる。これも首相や大統領より上といわれるゆえんだ。そのうえ、都職員は警察官や教員を含めて約16万人。行政組織としては自衛隊を持つ防衛省に次ぐ大きさなのだ。

もっとも、実際には都議会の同意が必要な事案も少なくなく、その権限の行使にはいろいろ制約があるのも事実。過去には都知事の副知事人事案が議会で否決されたこともある、とはいえ、都知事は東京という巨大都市のリーダーとして、外交官の役割も求められ、その発言はつねにメディアから注目される。政治家やそれを目指す者にとって、そのへんが魅力的だったりするのかもしれない。
(押尾銅山)


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