今さら知っとく自衛隊/第5回

海上自衛隊ってどんな存在なの?

2011.06.21 TUE


伝統墨守 唯我独尊/発足当初、陸上自衛隊(警察予備隊)は旧軍との関係を用語に至るまで絶ったのに対し、海上自衛隊は一部引き継いだとも言える面がある。プライドの高さは海の男の特性か? イラスト/ホリユウスケ
四方を海に囲まれた島国、日本。当然、海を守るということは防衛の基本なのだけれど困ったことに近年、日本の海は騒がしくなるばかり。そんな日本の海を守る海上自衛隊について、まずはその規模からちょっと確認してみましょう。

人数 約4万6000人
潜水艦 16隻
護衛艦約50隻(イージス艦含む)
航空機 約200機

海上自衛隊の対潜哨戒(敵潜水艦の見張り)、燃料補給、掃海(機雷の撤去)の能力の高さは、国際的にも認められているとのこと。では、そんな海上自衛隊に入隊した隊員はまず何を学ぶのでしょうか?

「初めに覚えることは、手旗信号、短艇(手漕ぎのボート)の漕ぎ方、結索(ロープの結び方)、哨戒(見張り)などですね。あとは独自の教科書で船内生活、戦闘時の消火要領、遭難時の生き残り方などを徹底的に学びます」(元海上自衛官Aさん)

なるほど。遭難時の生き残り方をまず学ぶとは“海上”自衛隊らしいですね。では、その海の上に出た後、艦上ではどんな勤務がまっているのだろう?

「航海中は射撃訓練、航海訓練…と基本ずっと訓練です。ただ出港後、『教連合戦準備』という号令がかかり、戦闘準備状態に入った上での任務になりますので、訓練といっても常に哨戒任務などの“実戦”の中にあります」(元海上自衛官Iさん)

訓練すなわち実戦の一部というわけか。緊張感すごそうですが、休みはどうなっているのですか?

「通常、3交代で勤務に就き、3時間働けば睡眠を含めた自由時間が6時間あります。その間は居住区でビデオをみたりベッドで読書などして過ごします。僕のいたところではTVゲームもやれましたけど。ただ、自由時間といえど風呂や食事、そして突然の訓練・実戦の総員配置なども入るのであまり時間はありません。睡眠不足が続いて辛かったですね」(同上)

それはキツそうですね。
そんな海上自衛官の気質を表す言葉に「伝統墨守 唯我独尊」という言葉があると聞いたことがあるけど、実際のところはどうなんでしょ?

「伝統を守ることとは違うかもしれないけど、1佐の人でいまだに『俺は海軍大佐だ!』とか言って威張っている人がいました。また確かにプライドの高い人は多いですね」(同上)

「伝統も大事にしていますが、海自には下っ端でも上官に文句を言える公式の場が用意されているので物事の改善意識も高いと思いますよ。陸自にはそれがないと知って驚いたことがあります。そんな陸自の知り合いには『お高くとまってる』と言われたこともありますから、他から見てもプライドは高いはず(苦笑)」(元海上自衛官Sさん)

PKO、海賊対処、そして南極観測船の運用と(知ってました?)さまざまな形で、日本のパワーを世界につながる海という舞台で見せている海上自衛隊とその隊員のみなさん。ぜひ、そのプライドを維持し、日本の平和を守ってくださいね!

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