今さら知っとく自衛隊/第6回

航空自衛隊ってどんな存在なの?

2011.06.28 TUE


勇猛果敢支離滅裂/空自の気質として聞くこともあるこの言葉だが、今回話を聞いた方たちはことごとく否定。支離滅裂はともかく、勇猛果敢はほめ言葉だと思うけど、それも「違う!」って言われました… イラスト/ホリユウスケ
2009年、北朝鮮のミサイル発射実験の際、迎撃ミサイル(パトリオット)の配置が、大きなニュースになったのは記憶に新しい。実はあれ、地上に配置された兵器ではあるものの陸上自衛隊のものではなく、航空自衛隊が運用している兵器だったって知ってました? 空の脅威から日本を守る航空自衛隊、その規模から見てみましょう。

人数 約4万7000人
戦闘機 約260機
偵察機 約10機
輸送機 約50機
空中給油・輸送機 約4機
早期警戒管制機等 約20機
地対空誘導弾 6群
(H23年度予算案完成見込・防衛白書より)

当然、主要装備として航空機がメインとなるわけですが、その航空機を操るパイロットになるには、(1)「航空学生として入隊」(2)「防衛大学を卒業して入隊」(3)「一般大学を卒業して一般幹部候補生として入隊」、というこの3つのうちどれかをまずクリアしなくてはならない。さらに身長、視力、血圧など健康面での適性検査もパスしなくてはならないし、入隊しても全員がパイロットになれるわけではない。パイロットはまさにエリート中のエリートなのだ。そのせいか映画などではわがままで尊大なキャラクターに描かれることもあったりするが、実際はどんな人たちなのだろう?

「航空自衛官の我々から見ても、パイロットというのは知力、体力とも選び抜かれた特別な存在です。ただ、地上勤務員に威張る人なんてほとんどいません」(元航空自衛官Tさん)

「パイロットには気遣いの出来る人が多いですよ。大きなトラブルがあって、整備員総出の徹夜作業をしていたとき、わざわざ夜食の差し入れしてくれたこともあります」(元航空自衛官Mさん)

どうやら、“俺様”なのは映画の中の話のようです。整備員、管制官など地上で支える人との信頼関係がなければ安心して飛ばせないから、考えてみればあたりまえか。では、航空自衛官全体の気質はどのようなものなのだろう?

「先輩からは『臨機応変 朝令暮改』が空自の気質だと聞かされました。良くも悪くも、とにかく目の前の状況への対処を第一に考えろという教えですね」(元航空自衛官Kさん)

「プライドは高いけど、内気な人が多かった気がします」(元航空自衛官Tさん)

ちなみに、過去に陸、海それぞれの自衛官に取材したときは「空自は俺たちと違ってスマートな印象がある」という意見が多数でした。陸、海と違い、航空自衛隊はいわゆる“旧軍からの伝統”を持ち得ない。そのあたりが、現在の気質に影響しているのでしょうかね。今日も、日本の空を守ってくれている航空自衛官に敬礼!

(即応予備自衛ライターU)

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