菅首相の“退陣条件”が審議大詰め

「再生可能エネルギー法」可決で電気代が月150円値上がり!?

2011.08.18 THU


卸電気事業を行うJ-POWERの郡山布引高原風力発電所。年間発電量は約1億2500万kWh。計算上買取り価格は18億7500万円以上となる
画像提供/共同通信社
菅総理が退陣条件に挙げた「再生可能エネルギー法案」の審議が大詰めを迎えている。しかし、政局絡みで語られることが多く、内容や目的に不明点も多い。所轄官庁の資源エネルギー庁新エネルギー対策課に詳細を聞いた。

「目的は主に(1)エネルギーの安定供給の確保、(2)地球温暖化問題への対応、(3)環境関連産業の育成の3つ。太陽光、風力、中小水力、地熱、バイオマスを用いて発電された電気の全量を、国が定める価格・期間で電力会社に買取らせることを義務づけ、再生可能エネルギーによる発電を普及させるものです」

この制度、個人や企業にとっては安定的なコスト回収が期待できるため、参入の増加が予想される。

「個人や企業が大量に再生可能エネルギーの発電設備を導入すれば、導入コストは安くなり普及が加速し、さらにコストが下がるでしょう。そうなれば、普及にともない買取り価格も徐々に下げていき、最終的には買取り制度自体の廃止も含めて抜本的に見直す予定です」

太陽光発電以外の買取り価格は15~20円/kWhを想定。既に買取られている太陽光発電は、今年度の買取り価格である42円/kWhを参考に、法案成立後に検討される。しかし、全量買取りだと電力会社の資金が持たないのでは…。

「再生可能エネルギーの導入拡大のメリットは、利用者全体に広く及ぶものなので、買取りにかかる費用は、電気料金の一部として皆様にご負担頂くことになります」

負担=電気代が上がるということ。どの程度値上がりするのか?

「現状では、海江田経済産業大臣が国会で答弁した“0.5円/1kWh”を上限に運用するので、標準的な家庭で最大約150円/月程度と見込まれています」

買取りの制度や価格には、賛否様々な意見がある。だが、再生可能エネルギーの有効活用は、資源を持たない日本にとって重要な課題。国会で建設的な議論がなされることを願うばかりだ。
(笹林 司)


関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト