世の中の「要するに」をクイズで学ぶ

冬のボーナス格差ますます拡大!?

2011.12.01 THU

経済学ドリル


【問1】2011年の冬のボーナス平均支給額は1人あたりいくら?

(A)37万4800円(前年比1.2%減)
(B)39万671円(前年比3.0%増)
(C)40万2429円(前年比6.1%増)
(注)従業員規模が5人以上の会社。民間調査会社4社の予測値。

【問2】大企業で冬のボーナスの伸びが最も高くなりそうな業種は?

(A)自動車
(B)化学
(C)機械金属
(注)経団連の調査。調査対象は原則として東証一部上場、従業員500人以上、主要21業種大手248社。

【解説】民間調査会社4社の冬のボーナス予測によると、社員1人あたりのボーナス支給額は前年比1.2%減と、3年連続でマイナスとなる見込みです。一方、経団連の集計では、社員1人あたりのボーナス支給額は前年比5.2%と2年連続のプラスが見込まれています。
両調査の結果の違いは、調査対象の企業規模に差があることが大きく影響していると考えられます。民間調査会社4社は中小企業を含めた従業員規模5人以上の企業を対象としていますが、経団連は大企業のみを集計対象としています。製造業の大企業は、景気の好調な有力新興国で事業展開している会社が多く、ボーナスの原資となる企業収益が比較的良好となっています。とくに機械金属はインフラ建設が進む新興国からの引き合いが多く、業績が好調で、それを反映してボーナスの伸びも高くなりそうです。一方、非製造業が多い中小企業は、国内消費の落ち込みの影響を強く受けて企業収益が低調になっています。

[正解] 問1:A 問2:C


門倉貴史 かどくら・たかし 慶應義塾大学経済学部卒業後、金融機関のシンクタンクで主任研究員などを歴任。現在、BRICs経済研究所代表。専門は日米経済、BRICs経済、地下経済など。著書に、『本当は嘘つきな統計数学』(幻冬舎新書)、『ゼロ円ビジネスの罠』(光文社)など多数

業界別! 来年のサラリーマンのお財布事情は?



国内景気が低調なため、今年のサラリーマンのお財布事情は総じて厳しいものとなりました。各種のアンケート調査によると、今年は、奥さんから毎月もらうお小遣いの金額も大幅な減額となったようです。では、来年のサラリーマンのお財布事情はどうなるのでしょうか。苦しい節約の日々とサヨナラできるのかどうか、業種別に予測してみたいと思います。
まず、全体では復興需要の発生などによって、今年後半から日本企業の業績は少しずつ改善してきています。来年前半までは復興需要が大きく盛り上がるとみられるので、建設業をはじめとするインフラ関連産業の業績は、好調に推移すると予想されます。こうした業界では、企業収益の改善と歩調を合わせるように雇用・所得環境も改善していくでしょう。
その一方、懸念されるのが自動車や電気、機械など輸出関連企業の業績です。今年後半からの急激な円高の進行が、今後の業績に響いてくることは間違いありませんし、タイの洪水の影響も懸念されます。このまま来年も円高トレンドが続くようだと、輸出関連企業では、中小企業を中心に来夏のボーナスがマイナスの伸びになってしまうかもしれません。
次に、小売や宿泊、飲食といった個人消費関連の企業はどうでしょうか。東日本大震災で外国人観光客が大きく減った影響などで、今年前半の消費関連産業は大きなダメージを受けましたが、後半以降は観光客数も元のトレンドに戻りつつあり、少しずつ回復してきています。ただ、欧州の信用不安の拡大などを背景に、先行きに対する不透明感が強く、国内の消費者の購買意欲は依然として低調に推移しています。こうした市場環境では、消費関連企業の業績の大幅な改善は見込めず、従業員のお財布事情も盛り上がりに欠ける展開が予想されます。

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