補助金いろいろ大研究/第3回

有害鳥獣の捕獲に助成金!?

2011.12.06 TUE


狩猟による鳥獣被害の減少が求められる一方で、高齢化により猟師の数は減少傾向にあるそう。若手の育成が今後の課題になっている 画像提供:ストリーム/PIXTA
クリスマスを目前に控えた12月、夜な夜な野良猫のさかり声が聞こえるようになった。うるさくて眠れないうえ、今宵の恋の成就によってまた野良猫が増えると思うとげんなり。ゴミ袋とか荒らすし。なにがしか、行政からの助けはないものかと調べてみたら、どうやら野良犬・猫を捕獲して不妊・去勢手術すると補助金が支給されるらしい。不要な殺処分や事故を未然に防ぐために各自治体が行っているようだ。

さっそく東京都でみたところ助成の金額は2000~3万円と幅があったものの、23区をはじめ多くの自治体で助成されていた。念のため、ほかの地方を見てみたが、条件や金額はほぼ同じみたい。

うるさいからって即殺処分というのも忍びないですからね。それに無秩序に繁殖しまくって結果かわいそうなことになるぐらいならば、手術を受けさせるという選択肢もやむを得ないのかも…。

ところで、殖えすぎた野良猫の問題について調べている過程で、この問題とは別に鳥獣の捕獲に助成金が支払われるケースがあることが判明した。そこで岐阜県で猟師という職の事業化に取り組んでいるNPO法人メタセコイアの森の仲間たち代表の興膳さんに話を伺ってみました。

「確かに有害鳥獣の捕獲に対して助成金を支給していることはありますが、それは4~10月にかけての有害鳥獣駆除期間に限定されます。また人身や農作物に害を与えると自治体が認定した動物にしか適用されません」

興膳さんによると平成21年度の有害鳥獣による農作物被害額は、なんと全国で約200億円! 野放しにしてしまうと農業者の意欲を低下させる原因になるので、個体調整として捕獲を行う必要があるそうだ。ちなみに助成金はどのくらいなのだろうか?

「私たちが活動の拠点としている郡上市では、2011年度はイノシシ1万円、ニホンジカ1万円、ニホンザル2万円がそれぞれ1頭につき助成されました。それ以外にもカラスや野ウサギ、ツキノワグマなども対象になっています」

助成金はどの動物による被害が多いかなどによって毎年変化し、一律でいくらといった決まりはないそう。でも、この助成金って私たちが受け取ることもできるの?

「有害鳥獣を捕獲するに当たっては、まず狩猟免許の所有が必要です。そのうえで国や地方自治体から有害鳥獣捕獲許可を受けなければなりません。ほかにも猟銃を所有する場合は銃砲所持許可を公安委員会に申請する必要があります」

う~ん。猟銃所持までなるとちょっと現実的ではないかも…。興膳さんによると捕獲のために罠や網を設置するにも免許が必要とのこと。

ちなみに野生の鳥獣は、農作物の保護などの場合を除き「鳥獣保護法」で捕獲が禁止されている。不用意な捕獲は罪になるのでやめましょう!

(村上広大)

取材協力・関連リンク

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト