世の中の「要するに」をクイズで学ぶ

非正社員の割合が若年層で拡大中

2012.03.15 THU

経済学ドリル


【問1】25歳から34歳の男性雇用者のうち非正社員の割合は?(2011年)

(A)10.2%
(B)15.2%
(C)20.2%
(注)東日本大震災の被災地となった岩手県・宮城県・福島県を除くベース


【問2】正社員と非正社員の平均年収の差はどれぐらい?(30~34歳の男性、2011年)

(A)88万3600円
(B)108万3600円
(C)158万3600円
(注)年収にはボーナスや時間外手当を含む。

【解説】近年、日本の雇用者全体に占める非正規の職員・従業員(アルバイトやパート、派遣など)の割合が高まっています。
総務省の『労働力調査』によると、2011年の雇用者のうち非正規社員が占める比率は35.2%(東日本大震災の被災地となった岩手県、宮城県、福島県を除くベース)に達し、過去最高水準を記録しました。すべての年齢階級で非正規比率が高まる傾向にありますが、とりわけ15~24歳、25~34歳といった若年層で非正規比率の上昇幅が大きくなっています。この理由のひとつとして、08年のリーマン・ショック以降、ビジネス環境の不透明感が強まるなか、企業がコスト負担の増大につながる正社員の新規採用を絞り込み、コスト負担の小さい非正社員を積極的に活用していることが挙げられるでしょう。
正社員と非正社員の年収の差は勤続年数が長くなるほど開く傾向があり、50~54歳では2.1倍まで収入格差が広がります。

[正解] 問1:B 問2:C


門倉貴史 かどくら・たかし 慶應義塾大学経済学部卒業後、金融機関のシンクタンクで主任研究員などを歴任。現在、BRICs経済研究所代表。専門は日米経済、BRICs経済、地下経済など。著書に、『ゼロ円ビジネスの罠』(光文社)『新興国バブル崩壊のシナリオ』(中経出版)など多数

雇用形態が男性の婚活に影響を及ぼす!?



2010年の男性の平均初婚年齢が30.5歳と過去最高齢を記録するなど、日本では晩婚化や非婚化が顕著に進んでいます。そして、晩婚化・非婚化の要因のひとつとして、若年雇用者における非正社員比率の高まりが指摘されています。
たとえば、内閣府が実施・発表した『結婚・家族形成に関する調査』(2011年)によると、20代の男性のうち、正社員は25.5%が既婚者であるのに対して、非正社員の既婚者はわずか4.1%にとどまっています。また30代の男性について見ると、正社員の29.3%が既婚者ですが、非正社員の既婚率は20代とほとんど変わらず、5.6%となっています。
では、正社員に比べて非正社員の既婚率が低いのはなぜでしょうか。一般的に非正社員は正社員に比べると平均年収が少ないため、そのことが、男性が結婚を躊躇する要因になっていると推測されます。実際、先ほど紹介した『結婚・家族形成に関する調査』では男性の年収と既婚率との関係についても調査しているのですが、男性の既婚率は、20代や30代では、年収が300万円未満の階層で最も低くなっており、わずかに8~9%程度です。そして年収が300万円を超えると、既婚率は一気に25~40%のところまで高まります。どうやら、年収がコンスタントに300万円を超えているかどうかが、男性が結婚して家庭を持つかどうかのひとつの分岐点になっているようです。
一方、厚生労働省の最新の統計によると、男性の正社員の平均年収は25歳を超えると400万円台に到達しますが、非正社員の平均年収はどの年齢階級であっても300万円前後という結果になっています。
やはり、男性が結婚するかどうかを決めるにあたっては、働き方の違いによる経済力の差が、少なからず影響を及ぼしていると言って間違いないでしょう。

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