調達コストが18%も減少

「競り下げ」で税金ムダ遣い撲滅?

2012.05.17 THU


大阪府が昨年9月に競り下げを試行したさいの「見積入力」画面イメージ。民間もソフトバンクをはじめ、導入している企業は少なくない
首相官邸ホームページのリニューアル費用が4500万円と報じられ、少しまえに「高すぎる」とネットで話題になった。これが高いかどうかはともかく、国が物品を購入したりする政府調達をめぐっては、以前から「市場価格より割高」との批判があるのも事実。じつは、こうした「官民価格差」を解消し、歳出削減の切り札として注目されている方法があるのだ。「リバースオークション」=「競り下げ」と呼ばれるものがそれだ。

「リバースオークションとは、他社の提示価格をネット上で確認しながら、入札時間内なら何度でもさらに安い価格で入札できる仕組みのことです。一度しか金額を提示できない従来の入札に比べて価格が下がりやすいので、民間企業並みの『市場価格』で物品やサービスを調達できるわけです。すでにEUや米国などでは採用されている方法です」。こう話すのは、入札制度に詳しい民主党の村井宗明議員。

英国では2010年にリバースオークションを導入し、調達コストを14%も削減。米国も調達方法の改革に着手し、年間3.3兆円の削減を目標にしている。日本はまだ試行段階だが、今年1月までの約40件では従来よりも約18%のコスト削減に成功。たとえば、厚生労働省が発注した医薬品産業関連の報告書の印刷では、落札価格が10年度の93万円から32万円にまで下がったという。では、リバースオークションは本格的に導入されるのか。

「国が発注する仕事の多くは一部の『お決まり業者』ばかりが受注しています。その異常な状態が官民価格差の原因でもあるんですが、こうした業者からの反発もあり、いまのところ導入はゆっくりとしたペースになっています」(同・村井議員)

国会では消費税関連法案が審議入りしたが、増税のまえに歳出削減を徹底するのは当たり前のこと。物品にサービス、公共事業…。リバースオークションの導入によって「官民価格差」という税金のムダ遣いはなくなるのだろうか。
(押尾銅山)


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