中国やインドは意外にもランク外

経済成長率ランキングTOP5の国はどこ?

2012.06.21 THU


カタールの首都ドーハでは、25億ドルを投じ4000平方キロメートルの人工島開発プロジェクト「パール・カタール」が進行している。すでに五ツ星ホテルやショッピング施設などが営業中だ。写真は2010年に撮影されたもので、現在も開発が進んでいる
画像提供/アフロ
今年4月、国際通貨基金(IMF)が183カ国を対象とした2011年の「経済成長率」を発表した。経済成長率とは実質GDPの前年比伸び率のことだが、この結果をみた人は上位を占める意外な顔ぶれに驚いたに違いない。

なにしろ1位がカタールで、2位はモンゴル。3位はトルクメニスタンで、4位がガーナ、5位は東ティモール。いわゆる途上国ばかりが並んでいるのだ。これまで急成長している国といえば、中国やインド、ロシアにブラジル、インドネシアといった国だったはずだが、このうちトップ10入りしたのは10位の中国だけ。しかも、中国が前年比でマイナス2ポイントの9.24%なのに対し、上位の国は軒並み10%以上の伸び率を示している。

どうしてこれほどの経済成長ができたのか。その理由はまず、これらの国の1人あたりのGDPが新興国などと比べて相対的に低いということ(カタールは除く)。そのぶん成長の伸びしろが大きかったわけだが、それだけではない。じつは、上位の国には経済成長を支える共通の要素がある。その要素とは「資源」。たとえば、カタールは世界有数の天然ガスの産地で、その埋蔵量は世界2位、液化天然ガスの輸出量では1位を誇る。モンゴルにもウランや金などの大量の鉱物資源があり、タバントルゴイ炭鉱は中国の勝利炭鉱に次ぐ世界第2位の炭田。ガーナでは近年石油の商業生産が始まり、石油生産にともなう随伴ガスの開発も進んでいる。また、トルクメニスタンにも埋蔵量が世界の4.3%を占める天然ガスがあり、東ティモールも石油と天然ガス…。こうした豊富な資源を背景に、世界中から投資が集中しているのである。

資源が乏しい日本にとってはうらやましい話だが、こうした国の経済成長はなぜかあまり知られておらず、話題になるのは中国やインドなどの新興国ばかり。カタールをはじめとする資源国が今後も成長を続けるのかどうか、そのあたりはしっかりチェックしておく必要があるのだ。
(押尾銅山)


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