心も体も女になってるよね…

なぜタイはニューハーフに寛容?

2012.08.04 SAT


毎年開催される、ニューハーフNo.1を決める「ミスインターナショナルクイーン」にタイの寛容性が伺える。2009年度は、はるな愛(写真中央)が優勝 写真提供/AFLO
今年の5月、上海万博のタイ館への入場を待つ長蛇の列に、「こちらにはニューハーフはいません。ニューハーフショーを観たい人はタイまでどうぞ」とユーモアまじりの告知がされたという。それほど、タイのニューハーフは世界でもよく知られた存在だ。でも、なんでタイに限って、あれほどニューハーフに寛容なのだろう。著書に『バンコク恋愛事情 愛タイ!』(双葉社)があり、毎年のようにタイを訪れている青山誠さんに話を聞いてみた。

「タイでニューハーフが認められる理由のひとつとして、国民性が挙げられます。タイは、国名がタイ語で『自由』を意味しているとおり、タイ人の気質はおおらかで、『マイペンライ(気にするな、の意味)』という言葉がよく使われ、物事に寛容であるといえるでしょう。近隣のイスラム社会のように、女装や同性愛は処罰をされる、といったことがないのも一因のようです。また、タイ人の約95%が仏教徒であり、タイで浸透している仏教においては、人の体は、現世における単なる『借り物』という考え方が主流。だから、気持ちが女性なのに、器となる体が男として生まれたんだね、くらいの感覚でニューハーフという存在を認める人が多いのでしょう」

加えて、ニューハーフとして生きていくために有利な環境があるという。

「日本のように、ニューハーフであることで職業選択が狭くなるということもあまりないようです。デパートの化粧品売り場で売り子をしているほか、日系の一流企業でも、職場にニューハーフの方がけっこういると知人が話していました。また、タイの医療技術は世界でもトップクラス。世界から性転換手術の希望者が訪れるため、実績が増えて、技術レベルが上がっていく好循環が作られているようです。美しいニューハーフを生み出す支えになっているのでは」

タイ人は「マイペンライ」の精神で、他人にあまり干渉しない、素晴らしい国民性をお持ちの様子。日本人としては、ここはぜひとも見習いたいトコロですな!
(伊藤 裕/GRINGO&Co.)

※この記事は2010年08月に取材・掲載した記事です

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