世の中の「要するに」をクイズで学ぶ

3年で会社を辞める若者の数

2013.02.07 THU

経済学ドリル


【問1】大卒で入社してから3年以内で会社を辞めた人の割合は(2009年卒)?

(A)18.8%(8万656人)
(B)28.8%(12万3582人)
(C)38.8%(16万6459人)
(注)3年前の2009年4月に入社した大卒者は42万9019人。

【問2】大卒者が3年以内に辞める割合がもっとも高い業種は?

(A)教育、学習支援業 
(B)宿泊業、飲食サービス業 
(C)生活関連サービス業、娯楽業

【解説】厚生労働省が昨年10月末に初めて発表した統計データによると、09年3月に大学を卒業後、就職した若者42万9019人のうち、3年以内に会社を辞めた人が12万3582人に上ることがわかりました。若者の3人に1人が3年以内に会社を辞めている計算です。
業種別に見ると、若者の3年以内離職率(就職してから3年以内に会社を退職したか解雇された人の割合)が高かったのはサービス関連の産業で、とくに「教育、学習支援業」や「宿泊業、飲食サービス業」、「生活関連サービス業、娯楽業」などでは半分近くの若者が3年以内に辞めているのです。サービス関連業で離職率が高い理由としては、他の業種に比べて労働時間が長いことや賃金水準が低いことなどが挙げられます。また、一部のサービス関連業では企業内での研修や教育が十分に行われないままに現場に出るケースもあり、仕事がうまくいかず、結果として自分の成長を実感できずに辞めていくとの指摘もあります。

[正解] 問1:B 問2:A


門倉貴史 かどくら・たかし 慶應義塾大学経済学部卒業後、金融機関のシンクタンクで主任研究員などを歴任。現在、BRICs経済研究所代表。専門は日米経済、BRICs経済、地下経済など。著書に、『ゼロ円ビジネスの罠』(光文社)『新興国バブル崩壊のシナリオ』(中経出版)など多数

ブラック企業の被害に遭わない方法



大卒の若者が就職してから3年以内に会社を退職してしまう、あるいは解雇されてしまう理由のひとつに、ブラック企業の存在があります。ブラック企業では、社員が厳しい営業のノルマを課されたり、上司からパワー・ハラスメントを受けたり、あるいはサービス残業を強要されるなど、各種の労働法令に触れるような被害が日常茶飯事で発生します。社員の残業時間が月80時間を超えることはザラですし、休日や休憩もありません。「こいつは使えない」と思われたら最後、上司や同僚が無視するようになり、しばらくして解雇が言い渡されることになります。
ではなぜ、ブラック企業の被害が増えているのでしょうか。まず、世の中の大きな流れとして人件費削減を図る日本の企業が従業員の非正社員化を進めており、全体的に正社員の門戸が狭くなってきたということがあります。事実、リーマン・ショック前の2008年卒の大卒求人倍率が2.14倍であったのに対し、2013年卒は1.27倍と、半分近くの水準まで下がっています。
一方、これから就職活動を始める若い人たちは、「低賃金で雇用が不安定な非正社員にはなりたくない! どのような企業でもいいからとにかく正社員になりたい」という気持ちが強くなっています。正社員の就職戦線が圧倒的な買い手市場になっているので、正社員採用にこだわって実態のよくわからない企業に就職したら、それがブラック企業であったというケースが十分起こり得るわけです。
ブラック企業の被害に遭わないためには、求人広告に異常に高い給与が提示されていたら疑問に思うなど、ブラック企業を見分ける目を養うことが大切です(高い給与を提示するのは、そうしなければ企業への応募がないということもあるので)。

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