世界の半数以上が一院制だけど…

「参議院不要論」のゆくえ

2013.04.04 THU


自公による過半数議席の獲得には、夏の参議院選挙であわせて65議席が必要となる 「I WILL VOTE―未来を選べ―」 www.facebook.com/iwillvote.jp 画像提供/時事通信
先日行われたイタリアの総選挙。下院では中道左派が過半数を確保したが、上院では過半数を獲得できず、「ねじれ」が発生。連立交渉が不調に終われば再選挙となるため、予断を許さない状況が続いている。日本でも度々話題になってきた「ねじれ国会」だが、これによる政治の停滞を背景に、一部には「参議院不要論」を唱える人もいる。

確かに諸外国をみても、一院制の国が約120カ国と世界の半数以上を占めている。特に、戦後に独立した国の多くは第二院を持っていないし、韓国(1961年)やスウェーデン(1970年)のように二院制から一院制へ移行した国もあるのだ。

だからといって、参議院をなくしてよいかといえば、必ずしもそうとは言い切れない。参議院の役割の1つが、衆議院に対するチェック機能。議会制民主主義発祥の地であるイギリスでは、大衆の代表である「庶民院」が暴走しないよう、「貴族院」と呼ばれる第二院が歴史的にチェック機能を担ってきた。また、連邦制を採るアメリカでは、「上院」が各州の利益を代表する役割を担っているため、規模の大小によらず各州2名ずつが選出される。日本でも、参議院は決算の分析、すなわち予算の執行状況や費用対効果の分析といった国民への説明を主な任務とし、衆議院とは明確な機能の差別化を図るべきとの意見も存在する。要は「参議院の役割をどう位置づけるか」が問題なのだ。

そんななか、今夏には「ねじれ解消」がひとつのテーマとなる参議院選が控えている。先の衆院選で勝利した自民党が参議院でも過半数を確保して「ねじれ」を解消するには、与党の自民・公明が次期選挙で改選121議席のうち65議席を獲得する必要がある。安倍政権の舵取りに民意は「YES」を示すのか、「NO」を示すのか。まずは今夏の参院選にしっかり注目しよう。

(望月優大・水谷祐樹/I WILL VOTE)


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