見えすいた手口なのに、引っかかってしまうワケ

サクラサイト商法 なぜ騙される?

2013.05.21 TUE


少し考えればおかしい点に気づきそうなものだが、消費者庁消費者政策課の大和田亮太さんは「誰にでも被害に遭う危険はある」と注意を促す
異性や芸能人などになりすました「サクラ」を使って悪質サイトに会員登録させ、利用者に多額の金銭を使わせる、いわゆる「サクラサイト商法」。社会問題として、その手口も広く知られているが、いまだに被害者はあとを絶たない。消費者庁によると、2012年、全国の消費生活センターに寄せられたサクラサイト関連の被害相談は約2.3万件、被害総額は約90億円(推定)にも上るという。

その多くは、不特定多数宛に勧誘メールを送付、有料のメッセージ交換サービスなどを通じて継続的に課金させ続けるというものだが、なかでも20代男性がひっかかりやすいのは「異性との出会い」。以下は、全国の消費生活センターに寄せられた実際の相談事例だ。

●携帯に「女性」からメールが入り、誘導された「サイト」を通じてやり取りをするように。無料期間中に会おうといわれ待ち合わせをしたが、ポイント不足で連絡が取れなくなり会えずじまい。

●「サイト」を通した付き合いではなく普通にメールをしたいと尋ねたが、拒否。逆に「今まで私があなたのために使ったポイント代125万円を返して」と返事があった。

サクラは“会う約束”をエサに男性を誘い込む。男性は、相手とやり取りするために高額の“ポイント”を何度も購入するハメになるが、いつまでも相手には会えないまま。気づいたときには多額のカネを吸い取られているわけだ。なかには、消費者金融から借金して、支払う男性もいるという。この他、「芸能人との出会い」をにおわせたり、「チーム制の対戦ゲーム」に勧誘したり、サクラの誘い文句は多様化し続けている。いずれもメッセージのやりとりやゲーム継続のためにポイントを購入させるのが目的だ。メールだけでなくSNSや無料通話アプリなどから誘導する手口も確認されているという。

「誘い文句は非常に巧妙。なかには『返事をしないといけないのでは』と思わせる脅迫的なメッセ―ジが送られてくることもあります。とくに若い人の場合、自分は騙されるはずがないと過信しがち。サクラはそんな心の隙間を狙ってきます。メールなどで繰り返し挑発・脅迫されても、心あたりのない相手からの誘いには絶対に応じてはいけません」(消費者庁消費者政策課の大和田亮太さん)

では、仮にサイトに登録してしまった場合はどうすればいいのか?

「課金をしつこく勧められるなど不審な点を感じたら、毅然と関係を絶ちましょう。もし、支払ってしまった場合はメールのやり取りや支払い記録などを保存し、カード会社や金融機関に事情を伝えたうえで、速やかに各地の消費生活センター、警察にご連絡ください」(同)

場合によってはクレジットカード会社などを通じて請求を取り消すことも可能だという。とにかく、おかしいと思ったらすぐに相談してみよう。
(榎並紀行/やじろべえ)

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