乙武洋匡の「自問多答」

[対談]乙武洋匡×家入一真(3)

2014.04.18 FRI

乙武洋匡の「自問多答」


「家入さんのスタンスなら、23区で首長を目指すよりも、区議会議員を目指した方がふさわしいのかもしれない」(乙武) 撮影=後藤 渉

家入一真「軽視されがちな若者票もまとまれば影響力を持つ」



乙武: 家入さんの都知事選出馬には、否定的な意見も少なからず聞こえてきました。「ノリで出馬するな」とか、「勝手に若者の代表面するな」とか。正直なところ、そういった意見に対してはどのように感じていましたか?

家入: 批判的な意見にもわりと目を通すようにしていましたが、どれも「ごもっともだなあ」と思いました(笑)。実際、照れ隠しでノリっぽく振る舞ってしまうのは僕の悪いクセですし、いろいろ指摘をされるなかでの発見もありました。ただ、1つだけ言いたいのは、僕は決して若者代表として世代間の対立を煽るつもりはなくて、今回の都知事選では、残念ながら僕以外に30~40代の候補者が現れなかったというだけのことなんです。

乙武: 結果として、若者の代表のように見えてしまった、ということですよね。

家入: そうです。僕が伝えたかったのは、軽視されがちな若い有権者の票だって、まとまれば影響力を持たせられるんだということです。このあたりはけっこう誤解されていたように思います。

乙武: ちなみに、独自に「インターネッ党」という政治団体を立ち上げて、23区すべての区長選で候補者を擁立すると都知事選後に発表されました。こちらの意図は?

家入: こちらもいろいろなご意見があるんですが(苦笑)、大前提として、僕の取り組みは今回の都知事選で完結したわけではなく、これからも続いていくんだということを伝えたかったんです。そのうえで、海外で行われているような、インターネットを使って直接民主を補完する活動をやりたいな、と。…ただ、正直なところ、熟慮不足な部分も多く、この計画については一度練りなおす必要があるようには感じています。現在、仲間と協議中です。

乙武: なるほど。ちなみに僕は個人的に、家入さんの政治スタンスは、首長選よりも議会選の方が向いていると思っているんです。というのも、目が向けられていない弱者の声をちゃんと政治に届けたいという家入さんのスタンスなら、区政全体を見なければならない区長や都知事よりも、区議会や都議会の一員という立場のほうが理にかなっているのではないかと。

家入: なるほど。たしかに、そうかもしれませんね。ありがたいアドバイスです。

乙武: ともあれ、今回の都知事選で結果を出すことはできなかったかもしれませんが、家入さんが出馬した意味は大きいと思います。自分たちの声を届けようとしてくれている人がいることを知って、救われた思いでいる人も多いのではないでしょうか。

(構成:友清 哲)


【今回の対談相手】
家入一真さん
1978年、福岡県生まれ。活動家。paperboy&co.をJASDAQ史上最年少で上場させたほか、クラウドファンディング「CAMPFIRE」、スマートEC「BASE」などの経営にも携わっている。

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