ニュースアプリの通知で「速報」を知ること増えましたよね

新聞社を直撃!スマホ時代に新聞「号外」は減ってる?

2016.06.06 MON


読売新聞は、オバマ米大統領が広島を訪れた5月27日に、東京、大阪、広島などで号外を配布。東京(新橋・銀座)では20分で1000部を配り終えたという 画像/読売新聞社提供
極めて大きなニュースがあった際、「号外でーす!」という声とともに都心の駅前などで配られる新聞。しかし、最近は速報的なニュースをスマホアプリのプッシュ通知で知ることも多いため、心なしかそんな風景を見ることが少なくなった気がする。

実際に号外の発行頻度は減っている? 新聞社に聞いてみると――。

「確かにスマートフォン全盛の現代において、号外は速報性というよりは周囲の人と情報を共有し、記録として残す記念的な側面がより強まっているといえます。とはいえ、需要は一定程度あり、意図的に号外発行回数を減らすことはありません」(朝日新聞社広報部)

ここ数年で朝日新聞が最も多く号外を発行したのは2013年9月8日。2020年の東京五輪開催が決まったことを知らせるもので、通常より多い13万部を印刷したという。

また、こんな読売新聞からはこんな回答が。

「戦後で最多の発行回数を記録したのは、イラク邦人人質事件や新潟県中越地震などの大ニュースが相次いだ2004年で計29回でした。直近で20回を超えたのは、東電OL殺害再審決定や山中伸弥教授ノーベル賞受賞などがあった2012年の21回ですね」(読売新聞グループ本社広報部)

さらに、今年の号外発行回数は5月末までで7回だが、リオ五輪での日本勢の活躍次第ではぐんと増える可能性も大いにあるという。なるほど、やはり発行頻度が減っているわけではないようだ。

しかし、そもそも気になるのは号外を発行する基準。誰がどんな風に決めているのだろうかという問いには、各社とも「重大なニュースを広く伝えるべきと判断した場合」という回答。明確な「基準」はないようだ。

一方で、号外にはこんな一面もある。

「当社の主催事業である都市対抗野球や選抜高校野球で、優勝を伝える号外を当該チームや学校に届けることもあり、関係者に大変喜ばれています」(毎日新聞社社長室広報担当)

ちなみに、読売新聞で現存する最古の号外は、創刊半年後の1875年(明治8)に発行された東京・本所で発生した火災を報じたものだそうだ。

ネットメディアは増え、スマホも全盛だが、それらの多くはいまだ新聞社の“ニュースの扱い方”を指標にしている。号外の存在意義は今もなお大きいようだ。

(石原たきび)

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