「想像していたより壮絶」「自己正当化」と大荒れに

当事者たちの「私たちは『買われた』展」で激論

2016.08.13 SAT

噂のネット事件簿


「私たちが、いま、ここで生きていることを知ってほしい」と少女たちは訴える ※この画像はサイトのスクリーンショットです
虐待や貧困などから「売春」をした中高生たちが、当時の事情や心情を包み隠さず表現した「私たちは『買われた』展」が東京・神楽坂で8月11日から21日まで開催中だ。ネットでは、この展示の意義や目的をめぐり、物議を醸している。

企画展は、少女たちの自立支援を行う一般社団法人「Colabo」などが主催したもの。これまで表に出ることがなかった「買われた側」の声を世の中に伝えることで、児童買春の現実と世の中の持つ「売春」のイメージを変えることを目的に企画された。

展示では、少女たちが「買われた」現実や日常を表す写真や絵、アート作品、日記などが並んでいる。なお、公式HPでは、「買った大人への怒りとかいうよりも、買われる前の背景があることを知ってほしい。家族や学校、施設で虐待されたり、ひどいことを言われたりしたことが繋がっている」という当事者の女性のコメントも紹介している。

Twitterでは、

「想像していたより壮絶だったけどその現実がそこここに『普通』にあることを知ってほしいしその『異常』に気づいてほしい」
「一つ一つのパネルを読んで、大人として心苦しいと思いました。セーフティネット(生活保護、児童相談所等)が機能せず、子どもたちの人権(生きる権利、守られる権利、育つ権利)が踏みにじられている」
「『自分の意思でやってるから自己責任』『何かあっても自業自得』という『神話』を崩すためにも」

と企画展の意義や、少女たちを守るべき大人としての責任を感じる感想が数多く見られた。ただ一方で、“正当化するような企画展は売春の撲滅につながらないのでは?”といった趣旨の意見など、反発も多かった。なお、

「『買われた』より『(強制的に)売らされた』の方が意味が伝わりやすいと思うの
捻くれた人は「“(自ら)売った”ではないか」と言いだすから」

と、企画展にタイトルに絡めて、言葉の使い方で売春・買春の印象が変わることを指摘するユーザーも。

多くの議論が紛糾した「私たちは『買われた』展」。肯定派と否定派の議論が白熱した様子から、ユーザーに大きなインパクトをもたらし、売春・買春について考えるきっかけになったのは確かだ。
(山中一生)

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