選挙速報のミステリー

開票率0%で「当確」発表!?その秘密は出口調査にあり

2004.07.01 THU

もうすぐ参議院選挙が行われる。当日の夜は、各TV局とも特番のオンパレード。政治学者などの専門家を揃え、他局より一刻も早い当選情報を流そうとシノギを削る速報合戦が展開されるだろう。

ここで問題になるのが、あまりにも早すぎる「当確」発表。開票が始まる前や開票率1%といった段階で、すでに「当確」が打たれる候補者がいるのだ。前回2003年の衆議院選挙では、放送開始直後の午後8時0分23秒にTBSが自民党・安倍晋三氏の当確を報じ、続いてNHKが同1分12秒に安倍氏、日本TVが同1分42秒に自民党・堀内光雄氏の当確を報じている(スポーツニッポン11月10日号より)。

いったいなぜ、開票もしていない時点で当落がわかるのかというと、それは事前調査と追跡取材のデータに当日の投票所で行われる「出口調査」の数字をプラスして当選を判断するからだ。

この出口調査、89年参院選でNHKが導入したのが始まりといわれている。それを民放が追随し独自の予測を出すようになったが、その反面、90年総選挙で22件、93年には19件もの当確ミスが起きた。万歳三唱で乾杯のあとに落選を知らされた候補者の悲惨な姿を画面で見た人も多いだろう。

その対策としてNHKはサンプル数の増加を実施。前回の衆院選では、過去最大の全国4100地点、53万人を対象に調査を行っている。民放各局も調査方法の改善などで精度をアップさせようと努力し、全体の当確ミスも1ケタに減った。それでも前回衆院選の予想議席数は各局ともマチマチで、日テレのように「民主党が205議席を獲得、政権交代も」という見方もあれば、フジのように「民主党は180議席で与党3党が安定多数に」という分析もあった(結果は177席)。

今回も8時過ぎにだいたいの候補者の当落がわかるだろうが、やっぱり当確ミスは起こりそうだ。その点も含めて、政治ショーを楽しんでみたい。

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