自民党とは水と油ほど違う外交政策

与党公明党の「実現力」はいつまで続く?

2004.08.05 THU

先の参院選では民主党が躍進し、日本の政治は二大政党制に一歩近づいたと言われている。しかし、参院選で勝利宣言をしたのは民主党だけではない。改選前よりも議席数を一つ増やした公明党もまた、勝利をおさめた政党といっていいだろう。

公明党の議席数は、自民党に比べればとても少ない。衆議院では自民党の7分の1、参議院でも自民党の115議席に対して公明党は24議席。

だが、公明党はその議席数の少なさに比して、強い影響力を与党の政策面で発揮していることをご存じだろうか。古い話だが、99年に景気対策として実施された7000億円の地域振興券配布は公明党の発案(効果はいまいちだったが)、先の新・年金法も公明党案がベースとなっている。これは逆に見れば、自民党が与党体制を維持するために、多くの譲歩を強いられていると見ることができるだろう。

しかし、こと外交に関しては両党の間には水と油ほどの違いがある。その典型は集団的自衛権の問題。これは平たく言えば、同盟国がピンチになったら、一緒に自衛する権利のこと。この集団的自衛権の行使について、自民党は憲法改正とともに容認することに前向きである(そもそも「自主憲法制定」は自民党結党以来の党是なのだ)。それに対し「平和政党」を掲げる公明党は、9条護持、集団的自衛権行使の否定は譲れない一線。この一点を見ても、両者の外交政策の違いは如実に表れている。

ただし、この違いは、必ずしもデメリットばかりとは言い切れない面がある。小泉首相のイケイケな外交姿勢に「ちょっと待った」をかける役割を公明党が担っているからだ。とはいえ、根本的に外交姿勢の異なる両党の連立に、公明党内部や支持母体の創価学会の会員から疑問の声が強まっているのもまた事実。「政策実現力」と「平和政党」との板ばさみのなか、公明党が決断を迫られる日も近いかもしれない。

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