最大派閥・橋本派が大揺れ

でも自民党名物「派閥」って本当になくなるのだろうか?

2004.09.02 THU

自民党が派閥をめぐって揺れている。最大派閥・橋本派会長の橋本龍太郎元首相が歯科医師団体から1億円の小切手を受けとった問題で辞任したことで、「派閥解消のチャンスだ」と新聞各紙で騒がれているのだ。

この自民党名物「派閥」とはどういうものか。現在、橋本派をはじめ、小泉首相の出身派閥の森派、亀井派など8派があるが、これはもともと1955年の保守合同――池田勇人や佐藤栄作をボスとする8グループから派生したもので、つまり自民党は最初から派閥の連合体というわけだ。

じゃあ、なんで派閥が必要かというと、その目的は非常にわかりやすい。ズバリ「総理総裁」「カネ」「ポスト」の3つである。有力政治家は総理になるため子分をつくり、子分の議員は選挙ごとに派閥からカネをもらい、盆暮れにもボーナスのようにカネを受けとる。ポストも同じで、派閥でそれなりに働けば、だまってても当選2回で政務次官、3回で党部会長、4回で国会の常任委員長、5回で閣僚になれたのだ。

なかでも選挙の場合、以前の衆院選は定数3~5人の中選挙区だったため、候補者も党より派閥の支援がなければ選挙を戦えなかった。業界団体との癒着もこの過程で生まれたもので、ようするに自民党にとって派閥はひとつの制度だったのである。

だが、相次ぐ政界汚職によって政治資金規正法が改正され、カネの配分は派閥から党執行部に移り、選挙制度は96年に小選挙区制に変わった。おまけにポストでも、小泉首相が派閥順送りの閣僚人事をやめたりと、たしかにその無意味感は強まってきたようにも見える。しかし、だからといって派閥がなくなるわけじゃない。たとえば先の参院選で各派が議席を減らしたのに、小泉首相の出身の森派だけ6議席も増やしたのはどうしてなのか? そもそも、派閥は批判を受けて過去3回も自主解散しながら、そのたびに復活してきた“前科”もある。首相や新聞のいう派閥の終焉なんて言葉にだまされてはいけない。

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