韓国では首都移転が決定

ところで東京の「首都移転」って計画はどうなったのか?

2004.09.16 THU

韓国の新しい首都が決まった。ソウルから南に約120キロの忠清南道燕岐郡・公州(コンジュ)市で、2012年から約4兆4千億円を投じて大統領府などの73の政府機関を移転させ、30年には人口50万人の新首都が誕生するというのである。

ところが、どういうわけか韓国では首都移転がまるで盛り上がっていない。「なぜいま首都移転なのか」という根本的な問題がちゃんと説明されていないうえ、移転そのものも大統領の改革パフォーマンスとして計画されたフシがあるため、国民から冷ややかな目で見られているのだという。

国民に対する説明不足、改革パフォーマンス――まるでどっかの国と同じだけど、実際、これは人ごとではない。忘れているかもしれないが、日本にだって「首都移転」計画があったはずじゃないか。そういえば、あの話はいったいどうなったのか?

もう一度振り返っておくと、首都移転は90年11月、衆参両議院で「国会等の移転に関する決議」が採択されたのがはじまりで、その後、国土交通省の主導で「国会等移転審議会」が発足。99年には移転先候補地も「栃木・福島地域」「岐阜・愛知地域」「三重・畿央地域」の3カ所にまで絞りこまれている。しかし、東京都の猛反対や移転候補地の出身議員たちの猛烈なバトルなどもあり、一昨年5月に行うはずだった移転先の絞りこみが延期され、そのうえ昨年5月の衆院特別委員会ではついに「意見の集約に至らず」と移転断念を決議…。そう、驚いたことに、いつの間にか首都移転計画そのものがボツってしまっていたのである。

じゃあ、いったい何のための計画だったのか。政府によれば、移転は東京への過密集中や地価の高騰の解決策だったらしいけど、この間に目にしたのはむしろ、東京都の猛反対をはじめ移転に関わる自治体・出身議員のエゴばかり。結局、政府も誰も「なぜいま首都移転なのか」をちゃんと説明していないのだ。どこの国でも政府の体質は同じというわけか…。

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