国連で首相が常任理事国入り表明

「常任理事国」になるとなにかイイことでもあるの?

2004.09.30 THU

9月下旬のニューヨークの国連総会で、ついに小泉首相が安全保障理事会の「常任理事国入り」に名乗りをあげた。就任以来、常任理事国に消極的だった小泉首相がこれほど意欲を示したのは初めてのことだという。

しかしどうしていま常任理事国なのか。その前に、そもそも「常任理事国」というのは何なのか? 簡単にいうと、国連の安保理は現在15カ国で構成されているのだが、そのうち10カ国は非常任理事国で、残り5カ国が常任理事国。アメリカ、イギリス、中国、フランス、ロシアの5カ国がそれで、たとえば非常任理事国の場合は任期2年で総会によって選出されるけれど、この5カ国は国連憲章が改正されないかぎり、永久に常任理事国であり続けることができる。しかも特別な権限まで持っていて、早い話、この5カ国の中心主義を常任理事国って形でよりハッキリさせているわけだ。

そして日本の外務省にとっては常任理事国入りは悲願でもあったのだが、すると、なんで小泉首相は慎重だったのか? 首相いわく、日本は憲法9条で海外での武力行使を禁じられており、集団的自衛権が認められていないから――。つまり5カ国のように軍事行動ができないなら常任理事国になるべきじゃない、ということだ。

じゃあなぜいま常任理事国なのか。実をいうと国連はいま「国連改革」の最中で、外務省ではこのドサクサにまぎれて安保理のポストを狙った運動を展開している。小泉首相は外務省の思惑に乗せられたばかりか、自分でもイラクへの自衛隊派遣や多国籍軍に参加した現在なら日本の発言力を高めるチャンス、と思ったらしいのだ。そのうえ、現在自民党や民主党では憲法改正案が作られていることだし、おそらく、今回の「常任理事国入り」表明が改憲ムードを高めるのも間違いない。だとすれば国連で演説する前に、まず国民にこそ説明すべきではないのか。毎度のことだけど、小泉さんってなぜ説明できないんだ?

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