郵政民営化と並ぶ小泉政権の大改革

三位一体改革ってどんなメリットがあるの?

2004.10.21 THU

小泉改革の目玉の一つである三位一体改革。簡単にいえば、地方が自由に使えるお金を増やしましょう、ただしそのお金は地方が自分の税収で稼いでね、という改革だ。

詳しくいえば、国が出している「国庫補助負担金」と「地方交付税」を削減する代わりに「地方への税源移譲」をするという三つの改革を同時に進めることによって、地方の裁量権を拡大して財政的な自立を促し、地方分権を進めるとともに行政を効率化して財政再建を図るのが狙い。……わかりにくいよね。じゃ、一つずついこう。

1.「国庫補助負担金」は、国と地方が事業費を分担する場合の国負担分のお金。使途が限定されていて無駄づかいにつながるとのことで廃止・削減されるのだが、権限に固執する所轄官庁や族議員の額に青筋が。

2.「地方交付税」は、全国どこでも一定水準の行政サービスができるよう国が自治体の財政力に応じて配分するお金だが、自治体はもちろん縮減に反対。その声を代弁する総務相の口の曲がり具合は斜め35度。

3.「地方への税源移譲」は、地方へ税の源を移しますから、自分たちで頑張って税収を増やして自立経営してね、ということ。小泉首相は3兆円規模の税源を移譲する考えだが、「じゃあ今後、国税を減らすの? そりゃ困る」と財務相は涙目。

三位一体改革の議論は国でも地方でも大紛糾だ。それの最たるものは、中学校の義務教育費8500億円の国負担の廃止の是非。この廃止、全国知事会が多数決で決めた提案なのだが、「単なる数字合わせじゃないか」「教育水準にバラつきが出る」と文科省が猛反発。石原都知事も「国家の大計を誤る」と憤慨している。

政府は11月中に全体像をまとめるため、9月に協議会を発足したが、国の一大事を決めるにはあまりの駆け足ではないか。知事会長は「協議会を通じて国と地方の信頼関係を築きたい」と述べたという。僕らと地方・国との信頼関係がさらに崩れる結果にならなければよいのだが。

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