国家公務員1割減、独立法人統廃合…

不況打開の切り札!?「小さな政府」の実現なるか?

2005.02.10 THU

根本的な構造改革を標榜して久しい日本政府。小泉首相が執心する郵政民営化もこの一策で、要は行政の図体をスリム化して歳出を抑えようという考え方だ。

故・小渕恵三元首相の直属諮問機関であった「経済戦略会議」は、「地方も含めた小さな政府の実現、国有財産処分による国家債務の軽減、歳出構造の徹底した見直しなどを断行し、スリムで効率的な政府を実現する」ことの必要性を説いた緊急提言を98年に発表している。このスリム化事業は小泉内閣に引き継がれ、政府は今後約5年間の方針を記した「今後の行政改革の方針(新行革大綱)」のなかに、国家公務員数10%削減、独立行政法人の統廃合、特別会計の縮減、地方行革方針の策定…などの項目を盛り込んだ。

我々からすれば、この小さな島国でなぜ700人以上の国会議員が必要なのかもピンと来ないし、公共投資の不効率さにも辟易。前述のスリム化が遂行されるなら素晴らしいことに思えるが、そう簡単には行かないのが国家運営というもの。ある経済誌記者は次のように指摘する。

「郵政民営化に見られるように、行政のスリム化は基本的に“官から民へ”の考えに頼ったもの。これは国の負担を軽減する一方で、独立行政法人や行政委託型の公益法人から多数の失業者を輩出することになるという問題も指摘されています」

小さな政府の成功例として名高いのは、80年代イギリスのサッチャー改革だ。今の日本と少々事情は異なるが、サッチャー政権は国有企業の民営化や労働組合改革、金融制度改革といった歳出抑制案件のいくつかを奏功させ、激しいインフレが引き起こす長期的な経済停滞の打開に成功した。この時の成果から、イギリスは現在も世界有数の好雇用率を誇っている。

今国会でも、郵政民営化法案への反対の声は大きい。我が国で第二のサッチャー改革は実現するのか? 道のりは決して楽ではなさそうだが…。

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト