自民党が道路交通法改正を検討

踏切前の一時停止“廃止”はたしてそのメリットは?

2005.03.10 THU

クルマやバイクは、踏切前で一時停止と安全確認が法律によって義務付けられている。しかし、これを止めると、交通の流れは2倍前後スムーズになるのだという。また省エネ効果も原油換算で年間51万kl、35万世帯が排出する量に匹敵する二酸化炭素削減も見込まれ、京都議定書の温暖化対策にも一役買う、とも試算されている。出所は自民党の「踏切問題協議会」と呼ばれているグループ。わざわざ遮断機が設置されている踏切でさえも、一時停止を義務づけている現行の道路交通法の改正を検討しているのだ。具体的には、一時停止の義務付けを削除し「注意しながら徐行で通過する」と改めたいのだとか。

そもそも踏切事故の原因は、遮断機を無視した進入や踏切内のエンストばかり。現実には一時停止をしなかったことによる事故は、ほとんど起こっていないという。そりゃそうだろう。遮断機が開いているのに、電車の往来があるほうがオカシイのだから。現在の技術をもってして遮断機が誤作動するとは思えないが“万が一”を想定しても、一時停止を義務付けることはどう考えても不合理だろう。そもそも、一時停止を義務付けたのは左右ならびに踏切を越えた先の安全確認をさせるため。自民党の一時停止廃止案は、とても理に適っている。もっと言うと、一時停止したクルマに後続車両が追突事故を起こすケースが多いので、自民党案によって事故が減ることも容易に想像できる。

自民党の一時停止廃止案(自民党内部にも反対意見はあるようだが)に対し、警察庁と国交省は否定的な見解を示している。その理由は全国3万6000弱ある踏切のうち、約4200カ所には遮断機も警報機もついていないからだとか。それならば遮断機付きの踏切は自民党案を採用し、遮断機や警報機がついていない踏切では今まで通りの一時停止と安全確認を義務付けるハイブリッド案でイイと思うのですが…。地球温暖化対策にもなり、交通事故も減って、渋滞も緩和されるのなら、誰もがハッピー。本格的な見直しをしてもイイんじゃないでしょうか?

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト