停戦宣言による安堵もつかの間…

イスラエルとパレスチナ、和平できる日は来るの?

2005.03.17 THU

この4年間だけで約4000人の命が奪われたイスラエルとパレスチナの紛争に、ようやく解決の糸口が見出されたかに見えた。2月8日、イスラエルのシャロン首相とパレスチナ自治政府のアッバス議長の初の首脳会談が開かれ、停戦宣言が発表されたのだった。和平への障害だったアラファト議長が昨年11月に病死し、後継に穏健派のアッバス議長が選ばれたことで一気に高まった和平への期待が、一つ目の実を結んだ形だった。

この停戦宣言後、和平に向けて具体的にいくつかの前進が見られた。イスラエルへの攻撃を続けていたハマスやイスラム聖戦などパレスチナ側の過激派組織が、アッバス議長の説得を受けて「当分は停戦合意を尊重する」と発表した。イスラエル政府はガザ地区から7月に完全退去することを正式に決定。また、パレスチナ側の要求に応え、パレスチナ人政治犯500人を釈放した。アメリカが紛争解決に向けて積極的に仲介しているという希望材料もあった。

が、停戦宣言からわずか17日後の25日、イスラエルでパレスチナ過激派による自爆テロがあり50人超が死傷。和平への道程にはまだ数々の障害が横たわっているようだ。

まず、先の停戦合意では、聖地エルサレムがどちらに帰属するのかという根本にして最大の問題が手つかずのままだ。また、イスラエルがガザ地区からの完全退去を決めたものの、ヨルダン川西岸地区の自国への取り込みを進めていることにパレスチナが反発しているし、パレスチナ過激派は8000人にのぼる拘束者全員の釈放を要求している。さらにパレスチナ難民の問題もある。イスラエル建国と中東戦争によって土地を追われたパレスチナ難民は414万人。国連はイスラエルに故郷を持つ難民の帰還権を認めたのだが、イスラエルは一貫して彼らの帰還を拒否しているのだ。

米、露、EU、国連が提示した和平案は、05年中にパレスチナ国家を創設し和平を実現するとしている。残り9カ月、その通りの平和的進展を期待したい。

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